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【PREXリレーコラム №29】留学生・外国人が生き生きと暮らせる多文化共生社会を目指して- PREX Island

日本の公的機関
PREX最高顧問 京都府知事 西脇 隆俊 氏

留学生・外国人が生き生きと暮らせる多文化共生社会を目指して

コロナ禍が終息した今、海外から多くの方が観光で京都に来られています。そして観光のような短期滞在だけでなく、就労など長期で滞在される外国人も増えており、令和4年12月末には、67,356人と過去最高を記録しました。また、京都で学ぶ留学生も、令和4年5月時点で14,205人と10年前(平成24年6,900人)と比較し2倍を超えるなど、大幅に増加しています。

人口減少や少子高齢化により人手不足が深刻化する中、外国人材に対するニーズはさらに高まっていくことが予想され、就労、帯同家族、留学など様々な形で滞在する外国人住民が、安心して働き、暮らす共生社会を実現することが、ますます重要になってまいります。そのために、われわれには何ができるでしょうか。

この夏、外国人住民比率が高い八幡市において、住民ボランティア、外国人を雇用する企業、外国人住民など、様々な立場の方と「多文化共生のまちづくり」をテーマに意見交換する機会がありました。その中で、外国人住民の方が「来日前は日本語が不安だったが、日本語教室や会社のサポートで上達したのが嬉しい」とおっしゃったのをお聞きし、外国人の方が日本社会で円滑に住み暮らしていけるよう、これまでも取り組んできている「地域における日本語教育」をさらに充実させてまいりたいと、改めて意を強くしました。

また、地震がない国から来ている外国人住民の方は、「地震はほんとうに怖い」とおっしゃっていました。コミュニケーションにハードルがある外国人住民を災害時にいかに支援するか、普段から準備を進め、情報共有や訓練などを通じて、関係者で連携を深め、さらに、医療や学校など様々な場面で、外国人住民に寄り添った施策を講じていくことが大切です。

そのため、京都府では、令和2年4月に「京都産学公連携海外人材活躍ネットワーク」を設置し、大学や行政機関、経済界、国際関係機関等に参画いただき、情報共有や相互連携を通して、外国人を含む多様な人材が活躍し、生き生きと暮らせる多文化共生社会を目指してオール京都で取り組んでおります。

こうした取組を通じ、外国人が地域の担い手・働き手として参画し、様々な国籍や文化持った府民が相互に理解を深め、互いを尊重しあいながら暮らす多文化共生社会を実現してまいります。

京都府知事 西脇 隆俊

  • 掲載日:2023年11月5日
  • 企業名:京都府知事
  • 氏名:西脇 隆俊 氏
  • 役職・職名:PREX最高顧問  

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