【PREXリレーコラム №19】国際交流、リアルに触れてなんぼ- PREX Island

日本の公的機関
PREX最高顧問　一般社団法人関西経済同友会代表幹事生駒京子氏

　関西経済同友会の代表幹事となって以降、さまざまな国の方とお会いする機会が増えました。2022年においては、韓国、アメリカ（ワシントン、ボストン）、社業でデンマークにも訪れています。2年以上ぶりとなる海外渡航では大いに刺激を受けました。

　国際的な交流、また異文化に触れることは、多様な視点、価値観等さまざまなものをもたらしますが、私は ‘’リアルな国際交流‘’ を大切にしています。

　コロナ禍、国をまたいだ移動が制限され、海外の方とはオンラインを通じたコミュニケーションが中心となりました。

　デジタル技術を用いれば、時間・場所の制約に囚われず、日本にいながらグローバルに活動できるといった利便性もあります。皆さんも実感されているのではないでしょうか。

　一方で、リアルだからこそ得られることもあります。

　毎年、関西経済同友会はボストンに赴き、ハーバード大学の教授陣と議論を交わすことが恒例となっています。コロナ禍の2年間はオンライン開催となりましたが、2022年は3年ぶりに現地に行くことができました。

　対面での議論は、互いによく表情が見え、親近感も湧きます。オンラインでは引き出せなかった彼らの本音、考え方を知ることができ、多くの気づきがありました。

　街を歩くと、ボストンがアカデミアを中心とした街づくりをしていることがよく分かります。大学を囲むように企業が点在し、日常的な産学連携がそこにはあります。産学のネットワーク形成は関西が目指す都市像でもあり、大きなヒントとなりました。

　これらの経験はオンライン形式では得られなかったものです。

　PREXにおいては、主に開発途上国の人材に向けて研修事業が展開されていますが、そのプロセスでは、スキル獲得のみならず、国際交流にも目を向けられています。現場において、多様な価値観・文化に直に触れ、学び、気づきを得ることを大切にされており、まさにリアルな国際交流がそこにあります。

　この点を大変素晴らしく思っており、今後もリアリティー溢れるグローバルな研修事業を応援しています。