【PREXリレーコラム №3】まだの人、マインド変えませんか- PREX Island
日本の公的機関
PREX理事 一般社団法人 関西経済同友会 常任幹事 事務局長 廣瀬 茂夫 氏
海外との交流は大変に有益だ。最近でこそオンラインが多くなった(各国領事館の方とはリアルもある)が、コロナが広がる前には最低でも年3回、多いときは5回ほど関西空港を利用していた。日本は30年来の行き詰まりの中にあり、自国の情報だけでは思考が偏るからだ。
例えばコロナ渦で浮き彫りになったデジタル化の遅れ。筆者に言わせれば、今頃気付いたか、という感じだ。米国の企業は世界中のチームと仕事をしているのでコロナ前においてもオンライン会議は当たり前。オフィスのみならず家からでも会議に参加していた。イスラエルでは国民の健康データの多くが電子的に統合されており、ライフサイエンス分野の研究開発に活かされているとのことであった。海外にいくたびに、これがなぜ日本で出来ないかと考えることが大変多い。
願わくば、企業の企画部門、自治体の部課長クラスの人たちにこそ、定期的に海外に行ってもらいたい。中堅どころで実務を担う彼ら、彼女らが健全な危機感を持てば日本は変われるのではないか。百聞は一見にしかずだ。一度行けば考えは多少変わる。複数回行けばもっと変わる。10回も行けば確信になるだろう。これをやってもらえないだろうか。規制だ前例だしがらみだと改革を阻む要因だらけの日本。キーパーソンに肌で感じて貰わないと、変革のスタートラインにすら立てない。
アフターコロナ、ウイズコロナ時代のニューノーマルが始まろうとしている。リアルな渡航も再開されていくだろう。その時、この国をリードする多くの中堅日本人に広く海外を見て貰いたいものである。
- 掲載日:2022年1月4日
- 企業名:一般社団法人 関西経済同友会
- 氏名:廣瀬 茂夫 氏
- 役職・職名:常任幹事 事務局長(PREX理事)