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【PREXリレーコラム №8】外国人を街のあちこちで見かけた風景が懐かしい。- PREX Island

日本の公的機関
PREX理事 京都商工会議所 産業振興部長 西岡 誠司 氏

外国人を街のあちこちで見かけた風景が懐かしい。

コロナ禍の前年には海外から886万人の観光客が京都へ来られていたのに、コロナ禍以降、ほとんど見かけなくなった。嵐山などの観光地でも、以前は日本人よりも多くの外国人に訪れてもらい、毎日が縁日のような賑やかさだったのに、人の姿がなく火が消えたような静けさが続いた。昨秋頃からようやく日本人観光客は増えてきたが、外国人観光客はあまり見かけない。

京都の街を歩くと様々な国の料理店を発見できる。それも、高級店から庶民の店まで何でもある。これは、外国人観光客が多いことのほかにも、そもそも京都で暮らす外国人の留学生や研究者、留学経験のある日本人の学者・研究者や学生が多いこと、また、国際学会参加や京都企業訪問等で入洛される外国人の方々が多いことも大いに影響していると思う。コロナ禍前には、こうした店の多くで、例えば外国人旅行者のテーブルがあり、日本人学生のテーブルもあり、さらに外国人と日本人が入り乱れてワイガヤのテーブルがあるといった光景を普通に見かけた。また、街を歩くと聞こえてくる外国語、書店に並ぶ外国語の書籍、多くの小売店でのスムーズな外国人対応など、普通のことと思ってきた。

日々の暮らしの様々な場面で、外国の人や文化と身近に接していたので、これが当たり前になっていたが、実は日常的な異文化体験が京都の強みの一つであり、世界の人々との交流が私たちの生活を豊かにしていたと改めて感じている。このPREXでも海外からの研修員が来られないために、活動に苦労されているのではないだろうか。コロナ禍からの回復に伴って、外国人観光客が速やかに戻ってこられることを念願している。

  • 掲載日:2022年3月3日
  • 企業名:京都商工会議所
  • 氏名:西岡 誠司 氏
  • 役職・職名:産業振興部長(PREX理事)

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