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【PREXリレーコラム №22】AOTSとPREX- PREX Island

日本の公的機関
PREX顧問 一般財団法人海外産業人材育成協会 理事長 桒山 信也 氏

一般財団法人海外産業人材育成協会(AOTS)は、開発途上国と日本の相互の経済発展を目指す日本初の民間ベースの技術協力団体として1959年に設立され、「共に生き、共に成長する」協創社会の実現を目指して活動しています。

主に開発途上国の経済発展と日本企業の海外展開を支援することを目的に、現地産業人材の育成を中心とした事業を、国庫補助事業、国庫受託事業、拠出金事業、またAOTSの自主事業として展開しています。設立以来、自助努力による持続的な経済発展を促すため「魚を与えるのではなく魚の取り方や育て方を教える」ことを重視し、これまで延べ45万人にのぼる人材を日本及び海外で育成してきました。

AOTSのこれまでの活動の成果の1つとしてAOTS同窓会があります。AOTSでの研修という共通体験を元に結束した研修生が帰国後に各国で自主的に組織している非営利団体で、現在世界44か国・地域で73同窓会が結成されています。日本語教育、経営管理セミナーや5S大会の実施等に留まらず、タイでは工業大学の設立にまで至るなど、人材育成を通じた自国の経済、産業発展に貢献しています。

またAOTSでは昨今、人口減少・高齢化に伴う人手不足が深刻化し優秀な外国人材が求められる中、これまでの現地産業人材の育成で培った経験を元に、日本企業のための外国人材獲得支援や日本で就労する外国人材が長期にわたり日本で活躍できるような支援も始めています。国庫補助事業では、開発途上国や日本の大学で日本企業等の事業活動や技術の紹介、インターンシップを実施し、日本企業等への就職を促す寄付講座事業を実施しています。AOTSの自主事業では、有料職業紹介業を取得し、AOTS同窓会等独自のネットワークを生かして優秀な海外人材を日本企業に紹介すべくサービスを開始するとともに、産業界で働く外国人のための日本語教育のパイオニアとして新たな日本語教材「ゲンバの日本語」を開発し、また現地採用や企業内転勤など外国人材が日本企業で就労する際に必要となる能力、知識を養成する「外国人社員ビギナーズ日本語研修」を実施しています。

ここ大阪では300名を収容できる関西研修センター(大阪市住吉区)を運営しています。遠い母国から日本にやって来る研修生の「home away from home」となるよう、研修のみならず、ハラール食やベジタリアン食の提供、日本文化の理解を深める書道、茶道等の厚生行事、地域との交流行事等を実施し、研修生が日本社会で円滑に生活できるよう努めています。

PREXとは同じ海外産業人材の育成を行う団体として、事業広報等、色々とご協力をいただております。今後も海外産業人材の育成や外国人との共生社会という点から協働させていただければと思います。

  • 掲載日:2023年3月2日
  • 企業名:一般財団法人海外産業人材育成協会 理事長
  • 氏名:桒山 信也 氏
  • 役職・職名:PREX顧問

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