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【アフリカコラム⑭】コロナワクチンを打ったアフリカの友達に話を聞いてみました。- PREX Island

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【アフリカコラム⑭】コロナワクチンを打ったアフリカの友達に話を聞いてみました。

この記事を読んでくださっている皆様。
コロナウイルスのワクチンを希望された方はすでにその機会がありましたでしょうか?
私は幸いにも大阪商工会議所様から機会をいただき、2度の接種が終わりました。
ワクチンパスポートも、今後海外に行く予定があるので、市役所のシステムを使ってネット申請し、後日紙で届きました。(郵送費個人負担)

私はぎりぎり20代ですので、本来の市町村のコロナワクチン接種枠を待っていたら、まだ接種できていなかった可能性があります。限られた数のワクチンのニーズが高く、接種に苦労された方は多いのではないでしょうか。

アフリカはどうなのでしょうか?
(以下にご紹介するのは、個人のケースですので、必ずしも各国政府の情報と合致しない旨をご承知おきください)

◎モーリタニア(モーリタニア在住セネガル人)
予約はせずとも病院に行き、身分証を見せたら打てた。(アメリカのワクチン)
ワクチン証明書は紙でもらった。

◎ルワンダ
ナースが各集落、コミュニティにやってきてワクチンを打ってくれた。
ワクチン証明書はオンラインでワクチンを打った人にメッセージが届く。

◎ケニア
インターネットで個人情報を入力し、自分が打ちたいワクチンの種類を選んでオンラインで予約。
最後のワクチンを接種している間に、各個人の携帯にでワクチン証明書が届く。

ケニアとルワンダは、とてもユニークで、効率的で、きちんとデータも管理されているように感じます。

アフリカ連合がイニシアチブを取り、出入国時もコロナ対策はデジタル化されています。
渡航者の情報と日本で獲得した紙の陰性証明書のデータをTrusted Travel – Africa CDCとPanaBIOS にアップロードし、登録すると、メールでQRコードが送られてきます。
渡航先では、日本の病院で得た紙の陰性証明書ではなく、そのQRコードを入国管理局で見せます。
アフリカ各国からの出国時は、病院側がPCRテストの結果を登録し、上記システムを介して検査者にデータでも結果が届きます。日本政府仕様の紙の証明書の発効をお願いしなければならない時は、検査時に、どこで、誰に、記載をしていただければよいか、確認しておく方がよさそうです。

アフリカは、一丸となってIT戦略にも力が入っているようです。

とはいえ、アフリカは、54カ国あるので、対応は様々です。
詳しくは各国大使館HP等をご覧ください。
外務省 海外安全ホームページ|新型コロナウイルスに係る日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置及び入国に際しての条件・行動制限措置 (mofa.go.jp)

アフリカはワクチン接種が進んでいないというニュースも多くみられます。が、実際は、アフリカ各国で承認されているワクチンの数が日本より多く、また援助でワクチンが供給されている国もあり、打つうたないは別にして、ワクチンを打てる状況にはあるように感じます。日本人がワクチン接種できないと騒いでいた時に、「すでにアフリカの友達は打ったのに日本にいる自分がいつ打てるかわからない状況だなんて・・・。」と言っていた在日アフリカ人の友達もいました。

先日開催したJDS事業の中での立命館大学白戸圭一教授の講義でも「コロナ下の国を日本よりうまくコントロールしているアフリカの国は複数あり、日本がアフリカから学ばなければならないことも多くある」とおっしゃっていました。

一方で、「ビジネスでWin-Winな関係を!援助はないらない!」と叫ぶアフリカ人エリート層が一定数いる中、コロナワクチンに関しては、援助に頼らざるを得ない状況もあり、これは皮肉な現実だなと感じました。

この世界的なパンデミックによって、「国家」「地域」の力が丸裸にされました。
さて、日本は世界からどんな評価を受けているのでしょうか。

  • 掲載日:2021年11月24日
  • 氏名:前田(智)

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