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アフリカコラム②マリのクーデター- PREX Island

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【アフリカコラム②】 マリのクーデター

皆さま。こんにちは。
PREX職員の前田です。アフリカコラム2回目です。

先日、京都精華大学アジア・アフリカ現代文化研究センター主催のオンラインシンポジウム「マリ危機と西アフリカ経済共同体(ECOWAS)の役割:日本からの分析と危機脱却の考察」に参加しました。
8月中旬、マリの軍隊の一部が前大統領と政府官僚を捕らえ、辞任を要求しました。
このマリでのクーデターを受けて、マリ人であるウスビサコ学長が、在日アフリカ人や日本人研究者の先生方と、見解を述べられました。

マリで軍隊によるクーデターが起きたと聞いたとき、私はとても驚きました。
日本語の情報では、前触れもなく大統領や政府要人が捕らえられたと思われたからです。
しかし実際は違いました。何年も前からマリ国民は批判を続け、政府は統制機能を失っていました。

マリ人の友達に、急いで「大丈夫?」と連絡した時、「大統領が辞任した」と冷静に反応されたのは、国民の中ではいつか起こるであろうことが今起きただけのことだったのだ、と理解できました。
国際社会とマリ国内のメディアでは、このクーデターのとらえ方が違っていたように私は思えます。

マリはアフリカの陸の要所だと言われています。
あらゆるヒトやモノがマリを経由して東西南北へ移動します。
私もバスで旅行をしたことがありますが、マリの首都、バマコのバス停にはいろんな人で溢れていました。
バス会社に騙されて待ちぼうけのセネガル人、リビアの刑務所から出てきたガンビア人、ヨーロッパへの不法入国を試みるというマリ人、1週間バスに乗ってるというナイジェリア人、国内移動をするマリ人等です。

数年前まで、マリにおける治安の悩みの種は北部地域のイスラム過激派集団でしたが、現在は首都周辺までに広がっています。
国際社会や西アフリカ共同体はこの問題に干渉できない制約があるようですし、まずはこれから、マリ国民が、どれだけ目先の利益だけではなく将来の国の事を考えてリーダーを選ぶのか、そのために若手リーダーや離散するマリ人たちがどんな形で動くのか、進化が問われる時期なりそうです。

(シンポジウムまとめは後日HPにてアップされるようです)

  • 掲載日:2020年9月4日
  • 氏名:前田(智)

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