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SDG/ESGから考える外国人技能実習制度②:ベトナム人と共生し続けられるような企業を目指します。- PREX Island

日本企業の方々 SDGs
株式会社大阪設備 代表取締役 宮田 雄史氏インタビュー(e-toco #12)

e-toco #12:各々のアイデンティティを尊重し、尊厳を守り、今後もベトナム人と共生し続けられるような企業を目指します。

e-toco#11に引き続き#12も、(株)ワールディングとの共同企画で外国人技能実習制度についてお届けします。
#11<SDGs達成/ ESGから考える:外国人技能実習制度>①では、技能実習生受け入れにかかる世界の潮流や、人権とビジネスの考え方についてお話いただきました。

ゲストに、ワールディングの支援企業で、ベトナム人技能実習生を実際に雇用されている(株)大阪設備代表取締役の宮田雄史さんをお招きしました。

(株)ワールディングについては、前回(e-toco#11)の記事、動画でも説明いただきましたのでこちらをご覧ください。
e-toco#11<SDGs達成/ESGから考える:外国人技能実習制度>-YouTube

e-toco #12:SDG/ESGから考える外国人技能実習制度(2回目)7月26日(月)Facebookライブ配信

宮田社長より:大阪設備での技能実習生受入の状況について

2013年初頭リーマンショックの不況が落ち着き、アベノミクスの影響を受けて景気が良くなり始めたころ、業務拡大が課題となりました。
たまたまベトナム人実習生の話を聞き、受け入れにチャレンジすることになりました。
最初は言葉や文化、仕事に対する意識の違いに大変苦労しましたが、彼らの人間性に助けられ、乗り越えることができました。
当初は3年間の有期雇用でしかないと思っていたが、彼らと接しベトナムを訪問し彼らの親御さんの話を聞き、次第に意識が変わってきました。
実習生は仕事の技術だけでなく、日本の文化や日本の良いところを学びに来ているお客さんであり、生徒であり、仲間であり、家族であると思うようになりました。

ベトナム人は良い意味でも悪い意味でもGiveandTakeだと感じます。
仕事に対して対価を支払うだけでなく、仕事以外のサポートをしてあげると、想定以上の頑張りを見せてくれます。
時には日本人と、ベトナム人同士でのトラブルもあります。
同じベトナム人でも地域が違うと少しだけ文化の違いがあるようです。
私は無理に解決しようとはせず、ひたすら仲良くしてくれるようお願いします。
そうすると彼らはお願いを聞いてくれます。
文化の違う外国人と一緒に生活するのは簡単ではありませんが、彼らのアイデンティティを尊重し、尊厳を傷つけないように接すれば、気持ちの距離は必ず縮まると考え、今後もベトナム人と共生し続けられるような企業を目指します。

ワールディング 深澤

もう7年、宮田社長とはお付き合いさせていただいています。
支援は技能実習生の育成・生活支援です。
月に1回程度訪問させていただいて、現状を確認しながら当社のサービスをどうすればもっと良くなるのか、どういう問題が起きているのかをよく伺って、新しいサービスを提供できるよう考えています。
月に1回の訪問は欠かさず行っています。

中山

素晴らしいお話、ありがとうございました。
ベトナム人を最初に採用されたきっかけは何でしたか?
ベトナム人実習生を受け入れるために準備や苦労をしたことはなんですか?

宮田社長

当時はまだベトナム人の技能実習生は主流ではありませんでしたが、同じダクト業界で受け入れている企業があり、お話を聞き紹介いただいてベトナム人実習生を採用しました。
文化の違いや、仕事に対する意識の違い、そこを埋められるのか?というのが社内での一番の課題でした。
すぐには難しい事もありましたが、彼らの人間性で小さなトラブルから大きなトラブルまで乗り切ることができました。
人間性というのは、仕事に対して一所懸命で、とてもフランクですし、人に対しての気配りを欠かさない。
そういう人間性です。
私に対しても、「社長」とあがめることなく、私だけでなく工場長やスタッフに対してもご飯を誘ってくれたりします。
みんなの心が打ち解けるのに、そんなに時間がかからなかったと記憶しています。

瀬戸口

ベトナム人を12名雇用されているというのは人数的には多いと思うのですが、実習生、エンジニアがビジネスの拡大や充実にどんな影響を与えていますか?
また、もしも課題があれば、その克服方法も教えてください。

宮田社長

事業拡大に関しては一役も二役も存在感を示してもらっていて、彼らなしには会社は回りません。
課題は、技能実習生は有期雇用なので、コロナ禍で新しい実習生が入国できなかったり、期間の終了した技能実習生が帰国できなかったりという問題点がありました。
しかし、それほど大きな問題にはならず、みんなで話し合いしながら、克服できました。
これからも技能実習生は継続的に受け入れていく計画です。

視聴者からの質問

「実習生とお昼はいっしょに食べたりしますか?」

宮田社長

彼らは会社近くの寮に住んでいて、自分たちでお昼ご飯を作って食べていますが、かなりの頻度で私たちもお呼ばれをしています。

中山

今ベトナム人の方を採用されていますが、他の国籍の方を受け入れる予定はありますか?

宮田社長

国の数が増えると、それだけ文化の違いが増えていくので、今のところベトナムだけで考えています。

前田

ベトナム人技能実習生がいることに対しての周りの企業の反応はどうですか?

宮田社長

現場の注意喚起等の日本語を読めるか、という試験があり、ベトナム人が現場に入ること対しては日本人よりハードルが少し高いです。
日本人のように送り出し教育だけ受ければ現場に入れるわけではないです。
しかし、入ってしまえば、周りの企業の方も彼らの人間性を理解していただけるので、入ってしまえば大丈夫です。

中山さん

今年ベトナムに工場を開設された経緯を教えてください。

宮田社長

実習期間を終えてベトナム帰国後、日本の勤務体制や給与の金額等とベトナムのそれのギャップに悩んで困窮している様子が見られました。
まだ、ベトナムでは働き手のニーズが少なく、仕事量も少ないです。

ほとんどの仕事がハノイとホーチミン、もしくはダナンに集中しています。
それ以外の地域の人々は仕事にありつけない現状があると思いまます。
日本でいろんなことを教えて、ベトナムに帰って大丈夫だろうと送り出しても、ベトナムに働く土壌がないので、力を発揮できない場合がとても多いです。

若い一番良い時期を日本で過ごしてもらった以上、それをなんとか本国で発揮してもらいたい、その土壌を作りたいと思い、ベトナムの工場開設に踏み切りました。
現状は、ベトナム国内での製造・販売のみですし、いまのところそこまでの需要はないですが、なんとかやりくりしています。
これからベトナムも経済発展していくと予想されるので、技術ノウハウをベトナムにも移転できれば、将来的にかなりのニーズが出て、ベトナムの発展や彼らの生活向上に役立ててればと強く思っています。

前田

関経連の研修でフィリピンの建設業の社長とお話したことがあります。その方はアセアンでの人材不足を課題とあげていました。
御社で教育を受けた技能実習生と現地企業で共同して人材育成をするような取り組みはありますか?

宮田社長

これからそういう展開をしていきたいと強く考えています。

中山

宮田社長に社会貢献に意思と力をもつ企業は技能実習生受け入れに成功していると思いますが、これから技能実習生を受け入れる企業にアドバイスがあれば最後にお願いします。

宮田社長

民族も文化も違いますが、ベトナム人も同じ人間です。
彼らのプライドや尊厳を大切にしてあげると、彼らも力を発揮してもらえると思います。
そういう点に気を配ってあげてほしいと思います。

株式会社大阪設備 代表取締役 宮田 雄史氏プロフィール

新潟出身。
1995年宮田ダクト工業として創業。
2012年株式会社大阪設備に社名変更。
ダクトの製造・施工を中心と官庁の入札にも参加し始め冷媒工事も開始。
ベトナム人エンジニア6名、ベトナム人技能実習生6名、合わせて12名のベトナム人を雇用。
帰国したベトナム人技能実習生のためにベトナム工場を建設。出資。
2021年紺綬褒章受章。

第12回「e-toco(えーとこ)」は下記バナーから

配信日:2021年7月26日(月)
タイトル:「SDGs達成/ESGから考える 外国人技能実習制度②」
ゲストスピーカー:(株)大阪設備 代表取締役 宮田 雄史さん

PREXオンラインカフェ「e-toco(えーとこ)」

 

  • 掲載日:2021年11月16日
  • 企業名:株式会社大阪設備
  • 氏名:宮田 雄史氏
  • 役職・職名:代表取締役社長

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