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インタビュー記事3:PREXとクレオ大阪中央さんが連携をして運営する『上本町SDGs大学』- PREX Island

日本の公的機関 SDGs
インタビュー記事3:SDGs、はじめの第一歩!~地域の皆さんと共に学ぶ上本町SDGs大学~

PREXは大阪市男女いきいき財団さんが運営するクレオ大阪中央さんと連携をして、上本町SDGs大学を開催しています。
毎回SDGsに先行的に取り組んでいる方をゲストスピーカーに迎え、それぞれの経験を話してもらい、それをきっかけに企業、行政、地域の人々などいろいろな立場の参加者の間で意見交換を行っています。

※2022年8月に大阪市男女いきいき財団の事務局次長を務める沢田薫様、そして上本町SDGs大学を担当されている花岡南様と中村聡衣様にPREX職員の児島がインタビューをさせていただきました。(以下敬称略)

上本町SDGs大学誕生のきっかけ。SDGsにビビッときた女性たちの出会い

【沢田さん】
2018年の6月に当財団が事務局を務める国連ウィメン日本協会が「SDGs達成にむけたパートナーシップ」と題したシンポジウムを実施しました。
これに参加者として出席されていたPREXの瀬戸口さん(PREX国際交流部の部長)との出会いがきっかけで「上本町SDGs大学」が始まりました。

シンポジウム終了後に、今後はSDGsへの普及に力を入れたいというお互いの想いや、「SDGsについて一方的に学ぶのではなく、皆で学び合う場を作れたら良いですね!」という話で盛り上がり、名刺を交換しました。
後日、改めて意見交換をする場を作り、1年もたたず翌年の2019年3月には第1回目の”上本町SDGs大学”を一緒に開催しました。

ここからPREXさんとの関係が始まり、今年で3年目になります。
同じ大阪上本町にある団体として一緒に取り組める活動があるのはとても嬉しいことです。
今は、担当者の立場を外れておりますので、現在の詳しい話は花岡と中村に聞いてもらえればと思います。

【PREX児島】
シンポジウムでの出会いから、あっという間に第1回目の上本町SDGs大学の開催に至るスピードの早さに、熱量を感じました(笑)。
それでは、花岡さんと中村さんも交えて、初めて上本町SDGs大学を担当されたときのお気持ちからお話をお伺い出来たらと思います。

【花岡さん】
私は2020年度から担当者として、上本町SDGs大学に携わりました。
当財団では、ジェンダーの問題を扱う仕事を行っていますので、途上国の人材育成や国際交流の促進等に取り組む、分野の異なったPREXとの協働に魅力を感じてワクワクしていました!
上本町SDGs大学では17のゴールを扱いますので、いつもとは違う切り口で自分が日ごろ向き合っているジェンダーの課題を見つめ直すきっかけや新たな発見があるだろうなと思っていました。

【中村さん】
私も花岡と同様に、2020年度から携わり始めました。
PREXさんとは、お互いに「皆で学び合う場として、参加者の皆さま同士が交流できる時間を重視しよう」という共通の認識を持って当初より運営していましたので、最初からスムーズに協働が進んでいたなという記憶があります。

【PREX児島】
花岡さん、中村さん、ありがとうございます。
上本町SDGs大学をご担当されてから2年ほどが経つと思いますが、開催をする上で大切にしていることや心がけていることをお伺いできますでしょうか。

現在の担当者に聞く。上本町SDGs大学へ込めるそれぞれの想い。

【花岡さん】
上本町SDGs大学の企画は担当者で考えます。参加いただく皆様の関心を意識することはもちろん、講師の方の考え方や取り組みの背景がどのようにしたら上手く伝わるだろうか?ということを意識しながら、企画を立てています。
参加者の皆さまにとって新鮮な学びや、それぞれが抱えている身近な課題の突破口になるようなイベントにしたいという想いをいつも大切にしています。

【中村さん】
上本町SDGs大学は、SDGsってなんだろう?という方へ「きっかけづくり」としての役割を担ってきました。
ただ、最近は嬉しいことにSDGsの認知度も上がってきていますので、SDGsへの入り口としての役割から次のステップへ、他にも何か出来ることがあるのではないだろうか?ということを最近は考えながら、取り組んでいます。

【PREX児島】
SDGsの認知度が上がってきているのは、とても嬉しいことですよね!
これまでにご担当されたイベントの中で一番印象に残っている回やエピソードなどは何かありますでしょうか?

参加者のSDGsアクションを応援したい。

【花岡さん】
私は2021年の11月に実施した第10回目の「アジア人女性が輝く食堂に学ぶ「食」から広がる共生社会」の回が一番印象に残っています。

これは、日本で生活をしている外国の女性の方を雇用した食堂“神戸アジアン食堂バルSALA”を経営している黒田尚子さんという方をゲストスピーカーに迎えて開催をした回です。

言葉や文化の違いで「困難」に直面し、母国ではない土地で「孤独」を感じて日本での生活をおくる外国の女性が、安心してイキイキと働ける場(居場所)として“神戸アジアン食堂バルSALA”が誕生したお話をお伺いする回でした。

こちらのイベントにマカオ出身の女性の方が参加されていました。
彼女は国際結婚をして、日本に来たけれど、言葉の壁や子育てに忙しく、働きたくても働けず、ずっと悩みを抱えていたそうです。
ゲストスピーカーだった黒田さんのお話を聞いた後に「私も黒田さんが取り組まれている活動がしたい!自分のような境遇にいる人たちと社会を繋げるような仕事がしてみたい」と感想を述べられていました。

先日、別の機会に偶然、彼女にお会いしたのですが、調理師免許を取得したと嬉しそうにお話して下さり、お仕事を始める準備をされているとのことでした。
この彼女の行動力には大変驚きました!

これは、上本町SDGs大学がきっかけとなり、チャレンジしたい人の行動を後押し出来た1つの事例になりますが、とっても嬉しいですね。

先ほど中村も話していましたが、SDGsの理解から次のステップへと、例えば、実際に行動に移せる人を多く輩出できるようなイベントにしていけたら素敵だなと思っています。

【PREX児島】
上本町SDGs大学へ参加された後に、実際に調理師免許まで取得し、お仕事を始める準備をされているとは驚きですね!
では、こちらの項目の最後に沢田様に今後の上本町SDGs大学に期待をしていることをお伺いできればと思います。

社会の変化をよく見て、現状をアップグレードすること。

【沢田さん】
上本町SDGs大学をスタートさせた2019年は、SDGsの認知度もそこまで高くなく、またイベントのタイトルに「上本町」とあるように、地域の皆さまに向けたイベントとして開催をしていました。

それが新型コロナウイルスの影響で、オンラインでイベントを開催するようになり、日本各地から誰でも参加出来るようになりました。
もはや世界中の方が参加できますね。
持続可能な社会を目指して、SDGsへの取り組みも世界全体で加速しています。

上本町SDGs大学の開催をはじめた時から、世界は大きく変わりました。
一度、これまでの活動を振り返り、今後の方向性を再検討する時期だと感じております。

新型コロナウイルスの影響で色々な制約があると思いますが、これも1つのきっかけとして、新しい価値を皆さまに提供できるような上本町SDGs大学にアップグレード出来たら良いなと期待しています。

【PREX児島】
沢田さん、花岡さん、中村さん、お忙しいところインタビューに対応いただき、本当にありがとうございました。

この度インタビューをさせていただいた内容の記載はこちらで終了となります。
インタビュー記事4では、インタビューを終えた私の感想を綴っておりますので、お時間のある方はぜひ続けてご覧いただけたらと思います。

次のインタビュー

インタビュー記事4:沢田さんと2時間半にわたるインタビューを終えて、私が今でも一番記憶に残っていること。

  • 掲載日:2022年11月5日
  • 企業名:大阪市男女いきいき財団
  • 氏名:PREX児島