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コロナに負けない。⑦コロナ禍でも、成長を。- PREX Island

研修の参加者 世界の情報
エクアドルより-現在の状況と将来の夢-

エクアドル生産・海外貿易・投資・漁業省の職員
エクアドルのグスタボさん
2017年、JICA「投資促進のためのキャパシティ・ディベロップメント(A)」に参加

絶え間ざる学びと自分のキャリア

 過去を振り返えってみると、私はいつもチャンスに恵まれてきたように思います。
大学時代は、エクアドルにあるリベラルアーツスクールであるキト・サンフランシスコ大学在学中、ビジネス金融プログラムの一環として、国際連合世界食糧計画(WFP)でのインターンシップに参加することができました。
 ここでは、WFPと地域の関係機関、そして親御さんたちを連携させ、村々において基礎的教育を提供するというプロジェクトに関わることができました。子供たちを学校に送り出せるようになる、という経験は本当に素晴らしいものでした。

 その後も2つのインターンシップログラムに参加し、それらを通じて銀行業務と金融業務に関わりました。
 当時、エクアドルは2桁の失業率の時代ではありましたが、これらのインターンシップ経験もあり、顧客の資産構成、金融商品の売買にアドバイスを提供するポートフォリオオフィサー(ラテンアメリカ地域担当)として仕事を始めることができました。ちょうどこの頃、エクアドルの都市部では、新しい金融商品として不動産を担保とした証券などが広がりをみせはじめていました。

 これらの業務を通じ、信用取引、債券売買、機関投資家、年金積立に関する経験を積むことができましたし、信託銀行、不動産金融に関わるステークホルダ、などと関わりを持つことができました。
 エクアドルでスタートした住宅ローンポートフォリオの証券化 に関わることができたのは、自分にとって幸運なことだったと思っています。

投資促進スペシャリストとしての初仕事
-異なるアンデスの国々と東アジアのビジネス環境について-

 私は投資促進専門官ですが、業務の一環として、外国の事業者がエクアドルに投資を行う際のサポートがあります。エクアドル経済は、規模は小さくともダイナミックな動きを見せています。このエクアドルで、どうやって利益を上げていけるのかを考える外国の事業者に対し、ワンストップでのサービスを提供しています。

 その当時の私の短期的ゴールは、いろいろな体験を通じ、各種分野でプロとしての経験を積み重ねていくことにありました。
 私は東アジアに目を向け、国際協力・国際開発の専門知識を使い、エクアドルと東アジア地域間における二重課税防止条約、貿易協定を補完していくことを目標とするようになりました。

 そのためには、それらの事項に関連する総合的な知識が不可欠ですし、特に、環太平洋の交易・流通の中心地において貿易、交易促進の仕事をしていくにはそれらの知識は必須のものです。また、アンデス国家と、既に発展を遂げた東アジアの国々におけるビジネス環境の違いについても理解しておく必要がありました。

なぜJICAのプログラムに?
-エクアドルと東アジアのビジネスを良好なものとするには-

 ミーティング続きの忙しい日々の中、オフィスに残ってJICAのプログラムと、韓国のKOICA(韓国国際協力団)の奨学金プログラムの書類を読み続けていた当時を思い出します。
 輸出投資促進 局のサポートを受け、2017年、1か月にわたるJICAの投資促進のためのキャパシティ・ディベロップメント(A)コースに参加することができました。

 そのプログラム参加に引き続き、韓国でトップの大学とされる高麗大学が実施している途上国の行政官対象の「金融・税制プログラム」に応募することにしました。高麗大学における最初の一年間は、韓国の工業化前の時代にターゲットを絞って研究をしました。

 翌年は、学部、また、政府開発援助ナレッジシェアリングプログラムの研究者と協力し、東アジアへエクアドルからの輸出を拡大するためのプロジェクトについて研究を深めました。このプロジェクトで得た専門的かつ学術的経験がラテンアメリカ地域への外資誘致促進と東アジアを輸出先と見据えるという研究論文の裏付けになるでしょう。
 輸出投資促進局に戻るまでにJICA研修で作成したアクションプランと論文を上手く関連付けたいと考えています。

わたしのキャリアとコロナの影響

 2020年、2021年のプログラム参加者は、コロナウイルスによる世界的パンデミックに直面した参加者たち、として記憶されていくことになるでしょう。幸いなことに、日本と韓国では政府の初動対応が成功し、滞在していた外国人も安心して生活することができました。

 私が在学していた高麗大学では、感染防止と安全のため、また、ソーシャルディスタンスを保つため、私たち学生はオンラインでの授業形式に早急に慣れなければなりませんでした。
 幸いにも事務局と教授陣が双方向的、かつ、クリエイティブな講義方法を作り出してくださったことで、オンラインでありながらも、わたしがいたアナム・グローバル・ハウス寮の学生は、以前よりも、もっと近しい関係を保ち、協力しつつ課題に取り組むことができました。

 西洋の国々は日本や韓国の危機管理対応の中から、暗黙知、形式知の形をとった様々な学びを得ることができると思います。研修参加者は、母国に帰った後、いつの日かその国のディシジョンメイカーになっていきます。
そして、将来彼らが人々の生活を向上させる道を模索をするとき、日本、そして韓国を、政策実施の模範国として見るようになることでしょう。

私の最終的ゴール

 修士課程を修了した後の私の最終的ゴールは、エクアドルが多国籍、外国、国内の投資家に対して提供する輸出投資インセンティブについての政策立案に関わることです。

 政府開発援助(ODA)は私が国際的な視野を養い、短期的、長期的目標を達成することを支え続けてくれました。JICAの投資促進プログラム、そして、KOICAの金融・税制プログラム(修士課程)のおかげで私は東アジアに対する歴史的視野を広げることができました。
 そして、投資促進、公共金融、税制について知識を広め、わたしの公務員としてのポテンシャルを最大限なものとすることも可能にしてくれました。

 今はっきりと言えることは、私は今後どこへ行こうとも、日本と韓国という国を情熱と共に、心に抱きながら生きていくでしょう。途上国に住むが故の限界を超えていくことは、今後も私には大きな挑戦となることでしょう。しかし、あきらめず、次の段階として博士課程に挑戦したいと思っています。

これが私の今までの挑戦と、そして、これからの目標です。

メールを送るにあたり、こころからJICA、そしてPREXの皆様への感謝をこめて
Gustavo Castaneda (Ecuador)

 

  • 掲載日:2020年11月19日
  • 研修名:2017年度「JICA先進国市場を対象にした輸出振興/マーケティング戦略(A)」
  • 氏名:グスタボ・カスタネダ
  • 役職・職名:エクアドル生産・海外貿易・投資・漁業省

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