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PREXとベトナム (2014年10月)


PREX は長年にわたり、ベトナム対象の研修事業を実施してきましたが、今年度は、新たな形の事業2件をスタートさせました。
背景には関西の多くの中堅中小企業が現在ベトナムへの関心を高めており、実際にベトナムに展開し活動を始める企業も増えているということがあります。
PREXのベトナム関連の動きについて紹介します。


PREX のベトナムを対象とした事業の変遷

PREX のベトナム向け事業の歴史は長く、1990 年の設立直後から訪日研修、海外研修ともに事業を継続してきました。
1990 年代は「経済運営管理コース」「中小企業振興コース」など行政官を対象とした研修が中心でしたが、2004 年度以降はベトナム日本人材協力センターの「ビジネスコース」や「経営塾」を受講したベトナム企業の経営幹部、また講師など、行政官以外の人材を対象としたマネジメント研修を実施してきました。

関西企業のグローバル化とPREX の活動

PREX が途上国の人材育成のための研修事業を実施するに当たっては、企業の活動の現場を通じて理解を深めてもらうため、多くの関西を中心とした中堅中小企業を訪問し、経営者の方々からの講義や工場見学、また社員のみなさんとの意見交換などを積極的に取り入れており、PREX の研修事業には地元関西の企業の方々の協力が欠かせません。
一方、日本企業の多くが、グローバル化・海外展開に取り組み始めるのと同様、関西の中堅中小企業もグローバル化という課題に直面しています。
PREX の設立目的の一つに、途上国の人材育成を通じた人の交流の活性化によって関西の国際化に貢献するというものがあります。
関西の中堅中小企業がグローバル化で直面する課題にPREX としてお役に立てるのではないか、ということから人材育成事業に取り組み始めました。
次頁以降にご紹介する「関西の中小企業で働くベトナム人社員向け管理者養成研修」と「ドンナイ省におけるものづくり人材育成事業」の2 件は、まさにベトナムに展開しようとしている中堅中小企業にとって必要な、人材の育成という点で貢献することを目指しています。

ベトナムの帰国研修員と関西のつながり

PREX では、研修参加者が多い国を中心に「PREX 同窓会」を設立し、帰国後も参加者同士、また日本との間でネットワークを維持してもらうことを目指しています。
ベトナムにもこの同窓会が存在し、現在は500 名弱のメンバーがいます。
特に最近はハノイとホーチミンに開設されているベトナム日本人材協力センターで学んでいるビジネスマン向けに、日本での研修を継続的に実施協力していることもあり、ベトナムの企業経営者、幹部がPREX 同窓会のメンバーの中心となっています。
日本で実施する研修プログラムでも、ベトナム企業(研修員)と関西の企業の皆さんとの出会いの場を作るために意見交換会を開催しており、日本での出会いが、研修終了後、関西企業の皆さんがベトナムでビジネス活動される際のネットワークのきっかけになればうれしいと思っています。