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【グローバル人材育成事業】グローバル人材に求められる資質とは/グローバル企業体感プログラム(2011年9月)


立命館大学では留学生と留学経験・海外在住経験のある日本人を対象に、相互の学び合いを目指した1年間のプログラムを実施しています。
2011年9月、PREXでは、立命館のプログラムの一部で、海外に進出するグローバル企業の理解を目的にした「グローバル企業体感プログラム」を担当しました。
このプログラムの前期分については、「PREX NOW」10月号で報告しました。後期分は、留学生を対象とした日本での研修と日本人学生を対象とした上海での研修に分かれており、今回は、上海での研修をご紹介します。

昆山吉貝機械有限公司での講義風景。

昆山吉貝機械有限公司での講義風景。


グローバル企業の現状を知る

今回のプログラムでは、立命館大学の学部3回生の日本人18名が、日系企業の中国・上海拠点を訪問しました。
参加した学生は、海外での在住経験があり、世界を舞台にビジネスで活躍したいという将来像を描いています。
本プログラムでは、日本企業のグローバル化の背景と現状を肌感覚で理解、認識してもらうことを目的に、計4社へ訪問させていただきました。

各訪問先では、経営幹部の方から上海でのマーケティング戦略や生産管理方法等についてお話いただくとともに、工場の現場を視察させていただきました。
例えば、ダイキン工業では、マーケティング戦略を立てるうえで、「市場との対話」が非常に重要であり、その中でどのようなものが提案できるかを考えているとお話いただきました。
中国では、赤色のエアコンや自分の写真をデザインしたエアコン等が好まれており、ショールームには日本とは異なるデザインや色の製品が並んでいました。
また、工場の視察では、市場の動きが非常に速いために、製造ラインを短期間で変えなければいけないというお話を伺いました。

各訪問先では、学生が将来グローバル人材として活躍するためのアドバイスをいただきました。
全ての訪問先で共通していたのは、「現地の文化を受け入れる柔軟さは必要であるが、日本人の美意識や繊細さは大事にして欲しい」ということでした。
学生からは、「一見相反するような考えを、どのようにバランスを取って仕事をされているのですか」といった質問も出ました。
留学経験を終えて、海外で再度生活することに漠然と理想を描いていた学生もいたようで、日本人として海外で働くことの意味を考えるきっかけとなったようです。

今回のプログラムを通じて、学生の多くが急成長を遂げる上海において日本企業が競争に勝つために知恵と汗を絞って日夜取り組んでおられる様子を実感することができたようで、プログラムが終わりに近づくにつれて、自分の将来について参加者同士で話す学生が増えたことが印象的でした。

国際交流部 折井、北村


研修概要

研修名
グローバル企業体感プログラム
実施期間
上海/2011.9.13(火)~17(土)本邦/2011.9.13(火)~15(木)
研修参加者
立命館大学「キャリア形成支援を通じたグローバル人材養成プログラム」を受講している学生。
上海研修はその内の日本人学生を、本邦研修は留学生を対象に実施。
委託元機関
学校法人 立命館大学
お世話になった方々、企業・団体(敬称略、訪問順)
上海/蝶矢梅酒(上海)有限公司、大金空調(上海)有限公司、昆山吉貝機械有限公司、三得利ビール(昆山)有限公司本邦/池田専門家、サントリーホールディングス、チョーヤ梅酒、大輝工業、ダイキン工業