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日本企業の方々
インタビュー記事:株式会社大福鉄工所

株式会社大福鉄工所

株式会社大福鉄工所
代表取締役 大福 豊(おおふく ゆたか)氏

【会社概要】

業種 大型機械部品製造  製缶 溶接
創業 1948年11月
資本金 1,000万円
従業員 16名
(うち12名ベトナム人、現場全員)

1.御社の強みと経営理念を教えてください。

【大福氏】
部品加工メーカーとして60年以上の歴史があり、培われてきたノウハウが多数あります。
加工が難しい耐熱鋼も対応可能です。
社員の技術スキルをより高めるために、OJT教育するとともに、積極的に国家試験の受験を勧めています。
経営理念は「一貫生産でニーズの多様化に満足と信頼をお客様に与える」です。

2.具体的にはどのような製品を扱っているのでしょうか?

【大福氏】
ごみ処理場の攪拌機の軸受け破砕機部品や、橋脚・建築金物や水道管ジョイント部品、また、インフラ関連では製鉄所や石油プラント関連の耐熱鋼の加工や基礎関連製品など、多種多様産業品の単品大型部品を扱っています。

3.ベトナム人の皆さんを採用しようとされたきっかけを教えてください。

【大福氏】
注文が増えたことです。
短納期の注文も多く、夜中まで仕事をしなければいけませんでした。
客先からの納期確保が難しい状況もありましたし、日本人の従業員が高齢化する一方で、日本人の新入社員の確保が困難な状況になっていました。

4.ベトナム人の「高度人材」との出会いは何だったのでしょうか?

【大福氏】
1999年でした。
最初は技能実習生を、人材紹介会社から紹介してもらって、試用期間として働いてもらいました。
その後、「高度人材」を人材紹介会社を通じて紹介してもらい直接雇用しました。
現在はベトナム人工場長を通じて、そのネットワークで独自でリクルートしています。

 

5.ベトナム人技術者の技術力などの能力はどんな状況なのでしょうか?

【大福氏】
言葉は日本語検定2級を保有しています。
また、図面を読む能力や、MCセンタープログラム能力などは問題ありません。
かれらは母国での機械加工業務経験もありますので、その点も安心できます。

6.ベトナム人技術者の採用と退職に対しては何か取り組みをされていますか?

【大福氏】
採用に関しては、ベトナム人の工場長がベトナムに出向いて採用活動をしてくれています。
ベトナムでのVISA取得手続きも行っていますし、日本側での入管手続きなどは自社で対応しています。

7.ベトナム人の従業員の皆さんの働き方への考え方などに特徴はありますか?

【大福氏】
高度人材であっても経済的により豊かになりたいと思う人が多いため、残業を厭わずやってくれます。
それによって収入を増やせるためです。
また、帰国後の生活の安定につながるよう、自分自身の技術向上などキャリアづくりの意識が強いという面もあると思います。
わが社は、こういうベトナムの方の考え方もあって、緊急納期や短納期への対応が可能となったという事も言えます。

8.ベトナム人の工場長がおられるということですが、その経緯を教えてください。

【大福氏】
初期の頃に採用した高度人材だったのですが、当社への帰属意識が高いことや、夫婦で当社に勤務していることなどがあり、継続的に勤務してもらえるという期待もあったため、工場長に任命しました。
将来的には、日本国籍を取得することも考えているようです。
わが社には承継者がいないことから、私の承継者候補としても考えています。
昨年の決算後に取締役工場長として任命しました。

インタビューを終えて

日本人にこだわらず、優秀な社員であれば、国籍問わず積極的に登用されしており、事業継続が難しい小規模企業の見本となる会社だと感じました。
ここに至るまでの大福社長のご苦労と頑張りに感服致します。

  • 掲載日:2025年2月13日
  • 企業名:PREX
  • 氏名:中山