「在平素」の経営哲学の基、日頃から努力を重ね直実に歩み、モノ＆サービスと生活者とをつなぐ存在であり続けたい。- PREX Island

日本企業の方々
インタビュー記事：廣川ホールディングス株式会社

廣川ホールディングス株式会社について

廣川ホールディングス株式会社
代表取締役社長
廣川信也氏

【会社概要】

本社：大阪市天王寺区玉造本町8－3
東京支社、他日本全国に１1営業所/事業所

【廣川グループ機能組織図】

【質問】事業概要を教えてください。

【廣川氏】
食品・化粧品を中心とした包装資材と主に最近ではテーマパーク、映画館、スポーツ&音楽イベントなどのエンターテイメント空間で用いられる販促資材の企画・生産、製品販売しているグループです。カスタマイズした製品の開発設計製造販売が中心です。
グループ年商は 570 億円。創業 100 年を超え、67年連続黒字を継続しています。

【質問】経営方針を教えてください。

【廣川氏】
「エクセレント・ミッドサイズ・カンパニー」です。
規模の拡大をもとめず、スピード感と柔軟な発想とグローバル企業がもつ視野の広さを兼ね備えた企業経営、事業運営を目指す。
ステークホルダーに対してちょうどいい企業を目指す。
ちょうどいいとは、心技体それぞれにおいてちょうどいいことを意味しており、
「心」は親しみやすい、
「技」はたいそう過ぎず、顧客の求めている技術とノウハウを持って製品提案できる、
「体」は全天候型経営、社会情勢、経済環境に左右されることなく、常に健全な財務体質を有することで、
社員、顧客からも安心してお付き合いいただける会社を目指しています。

【質問】海外戦略を教えてください。

【廣川氏】
紙加工品パッケージとシート成形品があり、シート成形品の原料樹脂は台湾、ベトナムから輸入しています。
国内消費品のリサイクル・再生利用にも注力しています。
販促資材は東アジアにサプライチェーンをもっていて、中国、台湾、韓国を中心とした日本規格品を現地生産して、日本に逆輸入しています。　
食品が直接触れる製品は直営工場で衛生管理を徹底し生産しています。
多様性を求められる販促製品と雑貨品は国内外から調達しています。
持つ強みと持たない強みの両方を発揮しています。
直接の輸出はありませんが、食品用パッケージの 海外輸出を行っており、現地日系コンビニエンスストアで使われています。

【質問】外国人材の活用状況を教えてください。

【廣川氏】
容器生産を担っているエースパックで、２３名のベトナム人技能実習生を採用しています。
食品の一次包装品の検査では安心安全が最優先で、検査・包装に必要な忍耐力、正確性、規律性がベトナム人女性の気質に合うと考えます。
夜勤でもいとわずに積極的にシフト入ってくれます。福島県矢吹工場に１８名、富田林工場にも５名いますが、 今ではベトナム人が周りの日本人の牽引役になっています。

【質問】外国人社員に対し、配慮していることはありますか？

【廣川氏】
文化の違いがあり、当初は朝礼や歓迎会には馴染みがなかったが、今では参加するのを楽しみにされています。
言葉の壁があるので、日本語堪能な通訳対応ができるベトナム人2名を、正社員として採用しています。
この2名は事務担当で工場全体の総務的な対応をしていますが、業務遂行能力も高い人材です。
また、当社では技能実習生に対して、福利厚生面の差をつけていません。

【ベトナム人の皆さんへの質問】皆さんはベトナムから来日して、廣川ホールディングスで働いていますが、この会社に入られての感想をお聞かせください。

ニーさん：約１年間働いています。日本には１０年いて、ここが４社目です。ここが一番いい理由は定時で帰れること、自分に合う仕事であることです。人間関係がいい。コミュニケーションがよく取れることもよいところです。

レアインさん：９か月、仕事が楽しい。
レイさん：９か月、みんなとても親切です。きれいで働きやすい。仕事があっている。
ビックさん：９か月、仕事があっている。皆さん親切です。
チュンさん：９か月、自分にとって、難しくない。親切で働きやすい。
キムアインさん：３か月、いい会社で、毎日楽しく仕事しています。

インタビューを終えて

廣川社長は筆者の高校の同級生で同じクラブでしたので、昔からよく知っていました。
社長になって、幅広く事業を手掛けている印象を持っていました。
実際にインタビューに伺って感じたことは、工場の雰囲気がよく、きれいに整理整頓できており、挨拶がしっかりできる現場であることです。
ベトナムからの技能実習生も笑顔で対応いただき、働きやすい職場だという印象を持ちました。

• 掲載日：2024年11月13日
• 企業名：PREX
• 氏名：中山