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すべてのはじまりは、挨拶から- PREX Island

日本企業の方々 発見
エムケイ株式会社 教習センター 所長 太田 敏一氏

エムケイ株式会社

エムケイ株式会社 教習センター 所長 太田 敏一 氏

エムケイ株式会社 教習センター
所長 太田 敏一 氏

エムケイは、海外の有名な芸術家や映画スターから指名を受けることで有名なタクシー会社です。
PREX 実施の研修でこれまで何度も訪問し、「ホスピタリティあふれるサービスを提供するための社員教育」について講義いただいています。
また、同社の人材育成の基本としている「挨拶」練習に研修員も参加し、大きな声での挨拶に刺激を受けています。


すべてのはじまりは、挨拶から

あいさつの練習

【PREX】
研修員の国ではタクシードライバーの社会的地位が総じて低いため、御社の「タクシー乗務員の社会的地位向上」の取組や、ドライバーの方々の仕事に対する誇りと高い意識に関心を持っていました。

【太田所長】

海外からのお客様に日本を紹介したい

当社は、「お客様第一主義」「タクシー乗務員の社会的地位向上」を目標に、創業以来、教育重視の経営姿勢を続けています。
社員教育システム、安全運転教育、歴史や文化などハイレベルな知識を持った観光ドライバーの育成、英語による観光案内ができる英会話ドライバーの育成、イギリスへの留学制度、英会話サロン、また将来のファーストハイヤーや経営幹部候補生の大学新卒ドライバーの採用など、さまざまな取組を行っています。
今年度、採用した学士ドライバーは23 名で、うち2名は留学制度を利用してフィリピン・セブで語学を学ぶ予定です。
最近は、「日本のすばらしさを伝えるルートを企画して、お客様に提供する仕事がしたい」「ファーストハイヤードライバーになりたい」など、世界の方々に日本を案内する夢を持って入社する人もいます。
旅行会社の添乗員は団体が対象ですが、タクシードライバーは個人と個人のつながりである点も魅力のようです。
京都が本社ですが、関東・中国・九州地方からも応募があります。

挨拶で、「リセット」できます

「おもてなし」について海外からの研修員にお話していますが、「おもてなし」というのは、まず気がつくかどうかが大事です。
「気がつくかどうか」は、教えて身につくものではないのですが、社員教育の期間中に、気配りや心配りなどを説明しています。
新卒の方は素直に聞いていますが、転職してきた方の教育は非常に難しいです。
彼らには、「ゼロからのスタート。今までの経験は尊重しますが、リセットしてください」と言います。
「リセット」。
これも難しいのですが、乗り越える方法があります。
大きな声での「挨拶練習」です。
当社では、毎朝、社員全員が、大声で挨拶練習をします。
挨拶練習で会社として全員を同じ方向に向いて進ませるというのが私たち指導員の役割です。

挨拶は世界共通

当社には、同業タクシー会社、おもてなしに関連する企業、海外の企業など多くの見学があります。
見学に来ていただいて、逆に教わることが多くあります。
海外からの研修員との交流では、文化に応じて接客も勉強する必要があることを改めて感じます。
ハグや握手もその国にあわせるということ、これも「おもてなし」です。
一方で国や文化が違っても共通だと感じることもあります。
PREX の研修員の皆さんには、思い切り大きな声をだす「挨拶練習」の体験をしていただいています。
恥ずかしがらずに大きな声を出す方もいれば、なかなか声の出ない方もいます。
どの国の方も同じです。
そして最後には、どの国の方も「声を出すと気持ちがいいし、すっきりする。新たな気持ちになる」と言ってくれます。
性格や文化が違っても、この「声を出すと気持ちがいいし、すっきりする」のは同じようです。
PREX の研修員を見送るとき、私どもが見えなくなるまで手を振っていました。
ある時、PREX から「研修員が最後まで手を振ってもらって感動していました。
御社訪問後、どの訪問先でも大きな声で挨拶し、見送りを受けるとき最後まで手を振るようになりました。
私も自然と大きな声で挨拶しています」とお話を聞きました。
小さな「おもてなし」ですが、研修員の心に残ったことを大変嬉しく思いました。
当社の「挨拶練習」が、国を越えて広がるといいと感じています。
日本企業の皆さんにもぜひお勧めしたいです。


エムケイ株式会社
ファーストハイヤードライバー
長岡賢二様からのお便り

新しい引き出しを持つことができた

おもてなし」について、まず初めに強調したいのは「おもてなし」を実践する動機です。
特に外国人にとっては、駅や飛行場にお迎えに行く私たちドライバーが彼らにとっての最初に出会う京都人です。
しかも彼らは私たちの案内を通して京都を知っていきます。
つまり私たちドライバーという「窓」を通して彼らは京都に出会うのです。
京都、弊社、さらには自分自身の繁栄を願うなら、私たちドライバーの「おもてなし」が大切であることは明白です。
二つ目は、準備の大切さです。
弊社にもサービスのマニュアルはあります。
しかし、それはあくまでも基本的な内容です。
更なる満足を期待するなら、マニュアルにとらわれず、お客様一人一人のニーズを把握し、それに丁寧に応えるサービスが大切になります。
ですがお客様によってドライバーに求めるものはさまざまですので、その多様なニーズに応えるための多様な知識と技術が必要です。
つまり、それを準備する日々の努力こそが「おもてなし」につながるのだと思います。
タクシードライバーは、安全を第一に務めており、またお客様が快適に過ごせる環境づくりも心がけています。
そのために、ドライバーは引き出しをたくさん持つようにしています。
様々な顧客のニーズに合わせるためです。
研修員の皆さんに弊社の取組や業務についてご説明し、意見をお聞きする中で、改めて自分の仕事に誇りを感じることができました.
新しい引き出しを持つことができたと感謝しています。

海外研修員のみなさんと

  • 掲載日:2017年2月27日
  • 企業名:エムケイ株式会社
  • 氏名:太田 敏一氏
  • 役職・職名:エムケイ株式会社 教習センター 所長