2025年度 立命館大学 経済学研究科 博士課程(前期) Master’s Program in Economic Developmentにおける地域経済振興研修〈2026年1月〉

研修レポート

2025年度 立命館大学 経済学研究科 博士課程(前期) Master’s Program in Economic Developmentにおける地域経済振興研修〈2026年1月〉

研修種別

日程

2026年1月23日(オリエンテーション)、1月29日、1月30日研修

参加国

  • ウズベキスタン共和国
  • キルギス共和国
  • タジキスタン共和国
  • パキスタン・イスラム共和国

対象者

海外からの留学生対象

参加者

立命館大学大学院経済学研究科博士課程前期で学ぶ留学生7名

今回はPREXとして初めて、立命館大学経済学研究科の冬の研修を受託しました。
今まで、他の季節や、他の研究科の研修は実施してきましたが、今年は冬に、しかも宿泊を含んだ研修で計画をしてほしいとのこと。テーマは「地域経済振興」。
与えられたテーマの中で、どこにフォーカスを置けばいいか、求められている切り口は、などを絞り組むため大学事務局、指導教員のスクサヴァン先生と打合せをさせて頂きました。
結果、地域経済振興の事例に触れ、学びと体感のある研修内容で全体を構成、且つ留学生の出身国の主要産業である農業についても触れる時間も含めるという大枠が決まりました。
この研修は留学生自身の研究課題について情報を得ることが目的ではなく、より日本のことを理解してもらう、且つ、「地域経済振興」をキーワードとして色々な面から日本の事例を見てもらうことで、より広い視点を持ってもらうことが目的です。
PREXではあまり取り扱わない農業というテーマが入り、しかも宿泊をするので場所はホテルがいいのか、テーマと何か絡めたほうが良いのか。担当者の間で何度もディスカッションをし、兵庫県で農業体験イベントを開きつつ、農業学校(プロの農家になるための学校)を開催している機関への訪問、企業のリサイクル施設、3S活動に長年にわたり取り組んでいる企業の訪問を軸として訪問先を選びました。
折角の機会なので、宿泊先もいつでも・どこでも泊まれるホテルより、このテーマに沿った場所はないか、他の研修でみた「古民家再生による地域振興」を体現したようなところはどうだろう?と各所問い合わせましたが、なかなか条件・場所的にフィットするところがなく、自分でもネット検索で探していたところ「集落丸山」※兵庫県丹波篠山市 が候補として浮かび上がってきました。
色々な機関の報告書で、「地域経済振興の好事例」として掲載されているのでご存知の方もおられるかもしれません。元々この地域では、阪神大震災をきっかけに歴史的な建築物が壊されていく中、古いものが失われる前に守らねば、ということで歴史的建築物の活用に取組まれていました。集落の大半が空き家になり限界集落になっていく事態を迎え、150年前からある民家をリノベーションの上、宿泊施設として利用してもらうという事業が始まりました。現在は、こちらの宿泊施設は集落に住まれている皆さんが協力し運営をされています。コンセプトは、のんびりできる古き良き日本。
外側は古い民家ではありますが滞在者に心地よく滞在してもらえるようベッド完備、洗面所・バスルームなどは近代的な設備になっており床暖房も入っています。またWifiも使え、コーヒー、お茶などの準備もあります。
企画時は、寒い冬に、特に寒い地域に泊まってもらう事は大丈夫なのか、の声も上がりました。参加者の国の大半は非常な寒冷地ではありますが、元々家屋自体石造りのしっかりとした建物で、セントラルヒーティングも入っています。
逆に日本家屋はどう温めても、底冷えもありますし建物全体がぽかぽかという訳にはいきません。大丈夫かな、寒くて体調を崩されたりしないかな、設備は万全だけどやはりホテルのほうが慣れているのでは、と不安を抱えつつ一泊二日のスタディーツアーを終了。
最後のラップアップの時間で各訪問先の感想を聞き、それぞれの場所で多くの学びを得た留学生。どこが一番印象に残ったか?という質問に一斉に「Maruyama!」の返事が返ってきました。
さすが各国から選びぬかれた留学生だけに、地域経済振興の素晴らしい取り組み、というポイントもしっかり掴まれていましたが、加えて一緒に夕食を食べ、夜遅くまで語り合ったこともうれしい体験だったようです。学位を取るために多忙な日々をおくり、また家族と共に来日されている方が多いため、日々は大学での研究と家の用事で時間が過ぎて行ってしまうとのこと。また、同じ学部で学んではいても、研究以外の話をゆっくりする時間はいままでなかったとのことで、集落丸山での宿泊でほぼ初めてプライベートも含めおしゃべりをし、時間を共にすることですっかり仲良くなれたようでした。まさにゆったりした日本のなつかしい雰囲気の中、夜遅くまで話が弾んでいました。
これから皆さんは修士論文の執筆準備、学位取得のための厳しい日々を過ごしていかれます。今回のスタディーツアーを通じ、多くの学びを得たこと、また奇しくも今回の宿泊が厳しい研究の道を共に歩んでいける仲間づくりのきっかけとなったことを研修企画者としてとてもうれしく感じました。学位取得までまだ1年以上もの時間があります。これからも大変な日々が続くとは思いますが、時に集落丸山での夜を思い出し、共に学位取得までの道のりを歩んで行ってもらえればと思います。


【集落丸山でお世話になった方々】

【最終日の振り返りディスカッション】

日程

2026年1月23日(オリエンテーション)、1月29日、1月30日研修

コースリーダー

スクサヴァン ヴィサテップ 氏(立命館大学 経済学部 経済学科 教授)

委託元機関

学校法人立命館

SDGs

PREX担当

関野、荒木、狭間

講師 / 訪問先

大学教授、他4か所の訪問先

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