日本の歴史・文化を世界に。
「日本の歴史・文化を世界に発信していこう」。1980年代、海外から「自国の文化を語れない日本人」と評された苦い経験から、日本文化を日本人自身が知り、海外へ発信することを目的に「歴史街道計画」が生まれました。以来30年余り、多くの団体、個人の方々のご協力をいただきながら、様々な活動を続けています。
歴史街道計画の主旨は「文化における現地主義」です。豊かな歴史文化資源をもつ関西に実際に訪問したいただくことで、日本の歴史文化に触れていただく、それが「文化発信」の効果的な方法であると考えています。そこで、「講義」と「現地訪問」という構成で日本文化を知っていただく「日本文化体感プログラム」を立ち上げました。このプログラムは、日本の企業(ビジネスパーソン)、大学生、高校生はもちろん、日本の技術などを学ぶことを目的に、国際協力機構(JICA)が招聘する研修員や、海外から日本に学びにこられている留学生など幅広い方々に提供しています。
2020年、新型コロナ感染症の感染拡大によって、世界との交流が途絶え、国内においても人と人が接することが難しくなりました。海外からの留学生もオンラインで大学にも行けない状態が続きました。その中で、首都圏で学ぶ留学生を関西に招聘し、地元の大学生とともに日本文化を体感してもらうプログラムを実施。また、同様のプログラムを関西の留学生と地元高校生との交流として活用するなど、制限があるなかでも出来ることにトライしました。若い世代の方々へ本プログラムを提供できたことは、次のステップにつながる貴重な体験だったと感じています。
2025年には大阪・関西万博が開催され、ここ関西に大勢の方々が訪問されます。関西の歴史文化資源を通して、日本の文化をより多くの方々に発信できるよう、活動を続けていきたいと思っています。
歴史街道推進協議会 事業推進部 日本文化体感プログラム担当リーダー 稲永 明子
研修参加者とともに
<関連リンク>
●歴史街道推進協議会日本文化体感プログラム
https://www.rekishikaido.gr.jp/japanese_culture/
- 稲永 明子 氏
- 歴史街道推進協議会 事業推進部 日本文化体感プログラム担当リーダー
- 2023-08-04