PREX担当者による研修紹介「JICA省エネ技術と技術普及のための行政の取り組み」研修(2016年12月)

日本が世界に誇れるものはいろいろありますが、「省エネ」の技術やノウハウは、世界に広く知ってもらうことにより、エネルギーの有効活用とCO2 削減、環境保全に貢献できるものです。今後ますます重要になると思います。特に関西には、省エネを推進する技術を持つ大企業・中小企業が多くあります。省エネ研修では、それらを、世界に紹介したいと考えています。
「JICA 省エネ技術と技術普及のための行政の取り組み研修」は、2014 年にスタートした3 年継続の研修です。今年度は7 月と10 月の2 回実施し、計11カ国から12 名が参加しました。研修中に省エネについて学び、行動計画を作成して、帰国後、所属組織において実践してもらうことを目標にしています。特に、日本の民間企業の有する省エネ技術や対策の具体例を学ぶことにより、自国で策定する省エネ政策がより実効性のあるものになるよう望んでいます。

武者シニアコースリーダーと亀田職員

研修員は?

エネルギーの豊富な国、電気代が世界一安い国、10 時間の停電が日常の国と、参加国の現状はさまざまで、省エネの状況も大きく異なります。ほとんどの国で省エネに関する何らかの法律はあるのですが、国や国民の省エネへの関心や理解は高くないようです。予算的な制約も抱えています。それでも研修員は、各国のエネルギー関連の省庁、自治体、電力会社等の職員で、自国ですでに省エネ活動に取り組んでいる方々です。何とか国や組織、市民の理解を得て、省エネを推進したいという思いは共通でした。

日本・関西が誇る省エネとは?

日本が誇る省エネは、企業等で省エネを推進する人を育成する仕組みがあり、効率の良い省エネ製品が自国内に多くあるということ、さらに企業等でエネルギー管理システムがかなり普及していることだと思います。そして関西が省エネで誇れるのは優秀な省エネや環境技術をもつ企業が多く存在するということです。
研修では、コースリーダーの池内先生に加えて、備前グリーンエネルギー(株)の山口卓勇氏にアドバイザーをお願いしました。
岡山にある同社は、省エネをビジネスとして事業化している会社ですが、その経験を研修員に知ってもらい、こういった企業を自国でつくる可能性を探ってほしいと思います。

日本の常識は世界の常識?

山口アドバイザーは、「研修を通じて世界の国々の実情を知ることができ、学ぶことが多い」とコメントされています。例えば、ベネズエラは世界第三位の産油国ですが、発電は水力発電に依存しています。乾季になると温暖化の影響で雨が降らずダムが使えなくなり、十分な発電量が得られなくなるようです。石油があるのに不思議な話です。
日本の常識が世界の常識とは限りません。想像もできない課題にチャレンジしている人が世界にはたくさんいます。これから日本がどんな環境下におかれるかわかりませんが、研修を通じて世界の人々が課題に向けてどのように取り組んでいるかを聞かせてもらい、共に考えることは、未来への対策として大変貴重と考えています。

(国際交流部 武者)
研修のテーマ :  環境