アセアンと関西を結ぶ貴重な絆/第35回関経連アセアン経営研修(2015年4月)

2014 年度も「関経連アセアン経営研修」を2014年11 月17 日(月)~ 21日(金)の日程で実施しました。ブルネイを除くアセアン9 カ国、モンゴルに加え、今回は日本企業も2 社が参加し、2015 年末に形成されるアセアン経営共同体を見据えての「アジアの持続的発展とこれからのアセアンマーケット」をテーマに企業訪問や専門家の講義受講等密度の濃い日程を修了しました。

初の研修メンバーとしての日本企業参加

近年、加速する関西企業のグローバル化に鑑み、今回初めて研修メンバーとして日本企業の方にも参加いただきました。(株)をくだ屋技研(堺市)、第一稀元素化学工業(株)(大阪市)より中堅幹部に研修員として参加いただき、各国の経営者と活発な意見交換や交流をしていただきました。はじめは緊張の面持ちだった二人の参加者も研修日程が進むに従い、研修中、移動中等、海外からの参加者と心の通う会話や交信を重ね、充実した国際交流の5 日間を体験されました。

 

優れた関西企業への訪問と交流

積極的にアジアをはじめとする開発途上国に事業を展開する企業を訪れ、経営理念や事業戦略、生産・品質管理や人材育成について学びました。

また、ものづくりビジネスセンター大阪(MOBIO)見学後の中小企業との懇親会や最終日のラウンドテーブルでの日本企業との交流では、参加者の企業・団体の事業活動を紹介しながら、各国・地域の情報提供、経営に関する課題・解決手法等について活発な議論や意見交換がなされました。

企業訪問や交流会の中で、テーマであるアジアの持続的発展につながるビジネス面での協業の可能性等についても触れることができ、人的ネットワークを形成する多くの機会を持つことができました。

アジアビジネス研究会

関経連では国際委員会の活動として、2013 年7月より「アジアビジネス研究会」を設置し、関西が強みを有する領域でアジアの発展に貢献できる対策をテーマ毎にパンフレットにとりまとめました。これに基づいて、アジア諸国訪問時またはアジアからの要人幹部の関西来訪時に提案を行っています。

本研修でもその一環として「都市防災」の「自立型ゲートによる津波・洪水対策」に関して日立造船(株)を訪問し、見学させていただきました。自国の抱える災害はまちまちながら、さすがに各国を代表する団体を代表しての参加者としてリスクに対する高い意識からか多くの質問や更なる詳細な情報提供の要請が寄せられました。

回を重ねて2014 年度で35 回目となる本研修ですが、これまで371 名の参加をいただきました。経済成長著しいアセアン諸国では企業間競争がより激化するとともに適切で活発な協業による共生がビジネスチャンスを勝ち取る鍵となります。本経営研修を通じた交流活動はその伝統と歴史の積み重ねを貴重な財産として関西とアセアン諸国の「絆」をより強固なものにしていくことが期待されます。

国際交流部 浅沼

日本企業参加者の声

第一稀元素化学工業(株)
李 京子 さん

アセアン諸国からの研修員は経営者としてしっかりした考えを持っており、英語でのプレゼン等大変優秀です。特に女性のポテンシャルの高さが印象に残りました。
研修の内容はかなりうまく作りこまれており、いくつかの訪問先で私どもの会社と同じような課題や経験を持っていることがわかりました。今回の研修で得たものを少しでも社内外に反映させたいと思います。

(株)をくだ屋技研
中川 富夫 さん

研修を通じて、アセアンからの研修員が明確な課題を持ち、その課題解決のために日本からより多くの事を学ぼうとされている姿勢に大変感銘致しました。
また、当社でアセアン地域の多くを担当にしている私の立場で、漠然としていたアセアン統合に向けての考えが、各国の個々の企業の考え、取り組みを知ることができ、今後のマーケティング戦略を策定する上で大変参考になりました。


パナソニック訪問時マスメディアより取材を受けました。

マスコミから取材を受ける研修員

11 月19 日(水)パナソニック訪問の折にはマスコミ10 社より取材が入り、研修員は多くの質問に答え、コメントを述べました。同社松下正幸副会長からは「企業経営にあたっては、経営哲学やグローバルな視野と人的ネットワーク、素直な心を持つことが重要である。」との指摘がありました。

マスメディアのインタビューに答えて

マレーシア Builders Biomass 社
キム さん

当社は1980 年代、パナソニックがマレーシアに工場を建設する際に関わったことがあり、パナソニック本社を訪問できたことは大変嬉しいです。従業員だけでなく来場者が松下幸之助歴史館を訪れ、経営理念である社会への貢献を学ぶことは大変有意義なことです。

カンボジア カンボジア経営者企業協会連盟
ヴァン さん

日本人が社会にどう貢献するかを考える姿勢はずばらしいと思います。2015 年にアセアン経済共同体を形成する中でどのように関わるか現在の課題ですが、日本の進んだ製品やビジネスについて、まだまだ我々が自国で触れる機会が決して多くないので、今後更なる発信や進出に期待したいです。

ミャンマー PYREX Trading 社
ティンティン さん

大手だけでなく中小企業に至るまで日本の経営者が熱意をもって事業に取り組んでいることに感銘を受けました。カイゼンや人材育成、CSR 等すべて社会や顧客に対する貢献に対する考え方が経営者から従業員に至るまで浸透している姿を見ることができました。こうした技術やノウハウを惜しみなくアジア全体に伝えてくれることに感謝します。

研修概要

研修名
第35 回 関経連アセアン経営研修
主催委託元機関
公益社団法人関西経済連合会
実施期間
2014 年11 月17 日(月)~ 21 日(金)
研修参加者
アセアン9 か国(カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)およびモンゴル、日本の企業経営者、経営幹部、団体幹部の方々17 名
お世話になった方々、企業・団体(敬称略、訪問順)
●滋賀大学経済学部経済学部 小田野純丸教授●中農製作所●ものづくりビジネスセンター大阪(MOBIO)●パナソニック ●日立造船 ●サラヤ●ナレッジキャピタル
研修のテーマ :  経営管理