PREXの環境分野研修の取り組み(2015年1月)

PREX が設立され、研修事業を開始した四半世紀前には、途上国での環境問題はあまり問題視されていませんでした。しかし2005 年の京都議定書発効などにより地球温暖化問題が世界的に認識されはじめたころから、PREX が実施する研修のテーマとして「環境」分野が含まれるようになり、現在まで継続して研修を実施しています。今回のPREXNOW は環境をテーマに、研修の様子や関係者の声などをご紹介します。

京エコロジーセンターで京都市の環境保全の取り組みを学ぶ中国・西安市の行政官。 (京都市・西安市「大気環境改善」訪日研修2014 年8 月)

堺太陽光発電所・堺港発電所を見学
(省エネ技術と技術普及のための行政の取り組み研修 2014 年9 月)

大気環境改善、水環境改善、省エネ、太陽光発電などをテーマとした研修を実施

現在、環境問題は世界的に取り組むべき課題となっています。

地球温暖化やその原因となる大気汚染、また水質汚染やごみ処理問題など、先進国のみならず急速に発展する途上国も含め、世界各国での経済活動・経済発展に伴って環境問題は拡大しています。

PREX は、2006 年度のロシアにおける「環境ビジネス」現地講座の実施を皮切りに、大気環境改善、水環境改善、省エネ、太陽光発電などをテーマとした研修を実施してきました。

これまでに、訪日研修は36 件、また海外の対象国に専門家を派遣して実施する海外研修は14 件を実施し、参加者数は訪日研修が約400 人、また海外研修は1250 人に達します。

参加国もアジアのみならず、中東、アフリカ、中南米と全世界へと広がり、日本でこれまでに積み上げられてきた、環境問題の経験やその解決策、また新しい技術やノウハウについて研修プログラムとして紹介しています。

特に関西は、高度経済成長期に湖や河川の水質汚染、工場地帯での大気汚染や廃棄物問題に直面した際に、各自治体や企業などにより技術開発を進め、経済発展と環境保護を両立することに取り組んできました。この経験の中で環境、エネルギー関連の優れた技術・ノウハウが生み出され、関西経済連合会などが中心となり「環境先進地域・関西」として世界各国にも役立てる取り組みも進められています。

途上国でもすぐに取り入れられる省エネの工夫や日々のカイゼン

先進的な技術はもちろん、日本の企業が得意とする省エネのための様々な工夫や日々のカイゼンの中には、大きな投資を必要とせず、すぐに途上国でも取り入れられるものが多くあり、これらもぜひ紹介したいということから、PREX の研修では新しい技術やノウハウを持つ企業との交流会の実施と合わせて、工場など現場での取り組みも紹介しています。

途上国の急速な経済発展は、国民への経済的な恩恵をもたらす一方で、環境に対しては大きな負荷を与えることとなります。日本が成長の過程で経験してきた、また現在直面している環境やエネルギー問題への解決策を、途上国の「健全な」発展に役立ててもらうことが、日本の経験が活かされる道です。

また、環境問題の特徴は、大気や水など国境に関係なく拡散することであり、ある国の問題がその近隣の国や全世界の問題となる点でもあります。

そのため、環境問題解決に取り組む人材の育成に貢献することは、途上国だけでなく、我々自身の環境保全にも活かされるものだと考えます。

(国際交流部 瀬戸口)
研修のテーマ :  環境