日本の省エネの経験と技術を途上国へ/JICA省エネに関する企業と行政の取組み (2013年10月)

10 月10 日から11 月1 日までの約3 週間、JICA 関西からの委託を受け、地域別研修「省エネに関する企業と行政の取組み」を実施しました。世界的なエネルギー問題、気候変動対策として、省エネは重要な観点となっております。日本には省エネ性能に優れた技術や製品の開発と合わせて、企業活動のプロセスにおける様々な省エネ活動などに関する経験の蓄積もあります。本研修では、日本の省エネ推進のための法制度、仕組みと合わせて、途上国においても実現可能性の高い各企業における省エネ活動などボトムアップの取組みについて理解することを目指しています。

Team E Kansai 会員企業との意見交換会

週末には日本文化体感プログラムを実施し、京都宇治でお茶席も体験。胡坐でお抹茶をいただきました。

「省エネ大賞」受賞企業で日本の省エネを学ぶ

研修には、6 か国のエネルギー関連の省庁および自治体などから8 名が参加しました。アルジェリア、ブラジル、チリ、セルビア、マケドニア、サウジアラビアと、環境も経済的な発展状況も、また省エネの必要性の背景も異なる国々からの参加でしたが、日本の経験から何か学べるのではないかという期待を抱えての来日となりました。

研修プログラムの前半は、東京を中心とした政府機関などで省エネに関する法制度、推進体制などについて、また東京で訪問したサントリー、パナソニックセンター東京では省エネや環境対策を企業経営とどのように関連付けて取り組んでいるのかを理解するための説明も受けました。2 週目以降は関西に戻り、省エネに取り組んでいる、また省エネ技術や製品を開発している企業、組織などを中心に訪問しました。特に「省エネ大賞」(※)受賞企業を実際に訪問し現場も見学することで、省エネに貢献する取組みや個別の技術の重要性について理解することができました。

※ 省エネ大賞: 優れた省エネ活動事例や技術開発等による先進型省エネ製品等を表彰し、省エネルギー意識の浸透、省エネルギー製品の普及促進等に寄与することを目的とした事業。省エネルギーセンター主催。

研修の終盤には、近畿経済産業局および地球環境センターが事務局を務める「Team E-Kansai(関西・アジア環境・省エネビジネス交流推進フォーラム)」の会員企業12 社との意見交換会を開催し、研修員各国での省エネの状況および関西の企業に対する期待などを報告したのち、関西の4 企業からのプレゼンテーションを実施しました。

環境・エネルギー関係の優れた技術・製品が生み出されてきた環境先進地域でもある関西の企業にとって、研修参加者の国々の省エネにおける課題や日本企業に対する期待を紹介する、よい機会となりました。

(国際交流部 瀬戸口)

講義に熱心に聞き入る研修員

製品にも興味津々でした

屋上の緑地を見学

TOPIC 省エネ大賞資源エネルギー庁長官賞
受賞のローム京都駅前ビル

10 月23 日にはローム株式会社京都駅前ビルを訪問しました。このビルは1977 年に竣工されましたが、2010 年に全面リニューアルされました。改修の際には省エネルギーに配慮した取り組みを随所に導入され、一時エネルギー原単位44% 低減を達成されました。この努力は高く評価され、平成23 年度省エネ大賞「資源エネルギー庁長官賞」を受賞されました。

見学後研修員からは、「ビル建設やリニューアルの際、省エネ技術を活用することで省エネを達成することは、あらゆる企業の運営に大変重要だ」とのコメントが寄せられました。また、研修員はビルの省エネだけでなく、ローム社が製造されている省エネルギーな製品にも高い関心を寄せられ、買って持って帰りたいとの声も上がりました。

(国際交流部 林)

研修のテーマ :  環境