伝統芸能を通じてマレーシアと日本企業の管理職が相互交流/JICAマレーシア中間管 理職のための指導職研修(2013年9月)

5グループに分かれてディスカッション

本研修では、日本のマネジメント事例を肌で感じてもらうとともに、日本とマレーシアとの交流を深めるため、2年前からサイバー適塾運営協議会と連携し、日本の民間企業の管理職とのディスカッションをプログラムに織り込みました(9月13日)。
以下、ご協力いただいたサイバー適塾運営協議会様、山本能楽堂様のメッセージを紹介します。

山本章弘様(能楽師)による講話の後、研修員も実際に舞台で能を体験。

サイバー適塾運営協議会

サイバー適塾は関西経済同友会の提言を発端に「国際社会に通用するパワフルなリーダーを養成する」ことを基本理念とし2002年に開講、以来11期迄で348名が修了しています。本年度12期ではカリキュラムの柱の1つに「グローバル力養成講座」を置き、国際センスと日本文化見識の修得、双方を学ぶことを目的に、春日大社研修、京都大学外国人留学生との交流等の研修を実施しております。今回、その一環としてPREXと協力し研修員の皆様との研修を9月13日に共同開催させて頂くこととなりました。

当研修のテーマは「両国の文化・ビジネス習慣・マネジメントへの相互理解と気付きを促す」です。まず、マレーシア伝統武術である「シラット」をVTRを交えて紹介頂き、5グループに分かれて日本側から日本文化の特徴をご説明することをきっかけに議論を進めました。「仕事と家庭」「多民族国家」等々、文化背景からビジネス場面での差異に至るまで、日・マレーシア計33人の熱気に溢れたディスカッションとなりました。次に会場を「山本能楽堂」に移して山本師より能楽の概要をお聞きし質疑応答、舞台見学、衣裳体験、舞いの拝見をしました。日本側も自国を代表する古典芸能の価値にいまさらながら気付かされた次第です。続いてハラール料理の夕食会を催し交流を深めました。
マレーシア研修員の皆様とのユーモラスで真摯な対話の機会を得て、弊塾生の国際化への「理解と気付き」が更に一歩進んだと思います。ありがとうございました。

山本能楽堂

私たちは、2006年から大阪商工会議所の事業として、海外からのインバウンド促進に取り組んでいます。それまでは、伝統芸能に興味がある国内の方向けの公演が中心でした。インバウンド促進の取り組みとして、英語・中国語・韓国語の字幕と配付資料の工夫をしてきました。能は昨日今日生まれたわけではなく、650年もの間育まれてきたもので、そこには、人間として普遍的な思いや感情がコアな部分として表現されています。それは、言葉の壁を超えて海外の方にも通ずるものだと信じています。
それぞれの国に独自の伝統芸能があると思いますが、それらの中には人としての共通点があるように思います。したがって、イヤホンガイドを通じて耳で聞くのではなく、字幕・配付資料を活用しながら様々な国の方にありのままの能を楽しんでもらいたいと思っています。
もともと観光に関する取材が多いアジアの国々には親近感を持っていましたが、今回マレーシアの方と接して、人間として普遍的なところを感じていただいたと実感できました。
また、マレーシア料理を囲んでの交流会では、「今回、あらためて自分たちの伝統芸能を大切にしたいと思った。日本の伝統芸能である能が今後も引き継がれていくことを期待する」という温かい言葉をいただき、本当に意義深い体験となりました。

国際交流部 森本


研修のテーマ :  経営管理