帰国研修員が経営する企業の幹部研修/陝西偉志集団幹部職員研修 (2013年6月)

幼稚園、小学校、中学校、高校が一つの敷地内にある雲雀丘学園を訪問。幼稚園児が茶道のお点前を練習する姿に一同心を奪われていました。

PREX同窓会会員で、2006年度JICA中国中小企業振興コースに参加した西安市の第五碧栄氏より、当人が総裁を務めるグループ企業「陝西偉志集団」の幹部に対する訪日研修の実施を要請され、昨年度第一回目を実施しました。本年再び要請があり、6月末から約10日間、第二回目を実施しました。昨年度は、グループ内の服装公司の幹部を対象とした研修でしたが、今回は幅広い部門の幹部が対象であり、第五氏自らが団長として来日しました。

今回の研修では、最初に日本の人事管理についてPREX杉本シニア専門家より講義を受けました。「日本人は忠誠心があり細かい仕事ができるのはなぜ?」というものから、「日本の老人は孫の面倒をよくみるのか?」といった質問まで、多彩な意見交換の場となりました。松下幸之助歴史館では、幸之助翁の経営哲学に大変関心を示し、全員でビデオを見て熱心にメモをとっていました。また、仏教に係る教育施設を訪問したいという希望が出され、研修事業でいつもお世話になっている龍谷大学の松岡教授を通じて、本願寺の見学と、龍谷大学の建学精神についてのご講義をいただきました。熱心な仏教徒も含まれていたこともあり、得難い機会となりました。雲雀丘学園では、学園の理念をご紹介いただき、試験期間中でしたので、廊下から教室の様子を見学させてもらいました。幼稚園児たちが茶道のお点前をお稽古しているところも見学させてもらいました。名古屋では、トヨタ自動車の工場見学と、シルバーホームを見学させていただきました。シルバーホームでは、お年寄りが楽しそうに過ごされている様子、地域の方がボランティアとして力を貸しておられること、若いスタッフが頑張っていることに関心を示していました。

中国での事業ニーズ

陝西偉志集団には、服装公司、不動産公司、物業管理公司などの子会社があり、従業員数は1500名以上です。中心となっているのは服装公司で、1987年に設立され、「偉志」ブランドで全国500店の専売店を持っています。昨年度実施した幹部研修では、服装公司の幹部が対象であったことから、アパレル産業を中心に視察をアレンジしましたが、今回は幅広い分野の幹部が参加したことと、何よりも総裁自らが参加したことから、今後同集団として事業を広げたい分野への視察を希望されました。具体的には、幼稚園、小学校、中学校、高校などの学校とシルバーホームです。中国では、市民の生活水準の向上から、よい幼稚園へ子供を通わせたいという親のニーズが強く、また、高齢化と少子化が進む中で、老人介護の問題がクローズアップされてきているとのことです。同集団では、試験的に幼稚園の運営を手掛け始めたそうですが、今後はシルバーホームの分野にも、進出を検討しているとのことです。

従業員が辞めたくない会社

私はPREXに勤務して十数年経ちますが、そのような話をした際に、研修員から私も私もと声があがりました。中には勤続20年以上の方もおられました。中国では、十数年以上も務める幹部が何人もいる企業は非常に稀です。なぜ皆さん長く勤めているの?との質問に、全員の方が、「家族的な雰囲気」を挙げておられました。給料も幹部クラスともなるとかなり待遇はよいようですが、厳しく成果を求められます。昨年度の研修に参加した1名も、残念ながら業績を上げられなかったからと、解雇されたそうです。このあたりのシビアさは、日本企業にはなかなかないと思います。もちろん、業績を上げれば大きく報われるようにしているそうです。

国際交流部 酒井

研修概要

研修名
陝西偉志集団幹部職員研修
実施期間
2013年6月30日(日)〜7月8日(月)
研修参加者
陝西偉志集団の幹部職員 11名
研修内容
日本企業における人事制度、企業管理等について学ぶ
委託元機関
陝西偉志集団
お世話になった方々、企業・団体(敬称略、訪問順)
・杉本PREXシニア専門家
・松下幸之助歴史館
・龍谷大学
・学校法人雲雀丘学園
・ダイキン工業
・トヨタ自動車
・ほほえみ

研修のテーマ :  経営管理