関西の特色ある中堅・中小企業を訪問/JICA中小企業政策セミナーA(2010年9月実施)
プレーリードッグでは、全社をあげて、研修員を迎えてくださいました。中央が同社の松岡代表取締役社長です。

JICA(国際協力機構)の委託を受け、中小企業の振興に従事する行政官を中心とした8カ国12名を対象に、「中小企業振興政策」研修を実施しました。途上国では、中小企業振興に関する研修ニーズが高く、今年度、当財団では、計5件の中小企業振興をテーマとする研修を受託、実施します。本研修はその中でも、中小企業振興の基盤が確立され、多数の中小企業が成長しつつある8カ国を対象としました。日本の政府、地方自治体による中小企業振興支援政策、支援実施機関の活動について学ぶと同時に、特徴ある企業を訪問しました。

関西の中堅・中小企業の強みを知る

関西には優れた経営者、ユニークな技術・サービス特徴ある中堅・中小のオンリーワン企業が数多く存在します。研修では、そのような特徴ある企業を訪問し、企業経営者から現実の話を聞くことにより、それぞれの企業の強みについて理解を深め、また日本が取り組んできた中小企業振興の過程と実績・教訓などを理解した上で、研修員が自国の中小企業振興施策の強化策を検討することが重要です。

今回ご協力いただいた企業を紹介します。地場産業である「京友禅」を継承、自立した経営を推奨し、下請けからメーカーとなった「岡山工芸」。「技」を極め、資格を持つ技師を数多く育て上げながら、工作機械メーカーとしての地位を確立される「長島精工」。食の安全を第一に、無店舗事業による効率化された流通の模範である「ならコープ」。一見小さな町工場にもかかわらず、地域資源であるロボット技術を応用し、開発と販路開拓を追求しながら経営革新を推し進める「津川製作所」。地域に根付く金融機関として地元の中小企業の活性化を目指す「尼崎信用金庫」。精密部品の製造技術と高いデザイン性で各方面から注目を浴びる「ゼロ精工」。研修員からは、「経営の中で一番苦しかったとき、どのように乗り越えたのか」「グローバル競争で生き残るための方法は」「行政支援を受ける際に、一番難しかった点は何か」「従業員に技術を伝承するために一番大切なことは何か」「私たちの国の中小企業にアドバイスがほしい」など、行政官として理解すべき点についての質問が数多く寄せられました。

関西企業の商品開発にかける思いと海外展開…「プレーリードッグ」の事例

大阪市中央区本町に本社を置く「プレーリードッグ」は、1993年に設立、消費者の立場でものづくりに取組み、タオルや寝具等繊維製品の企画・製造・卸売を行う企業です。本当のケーキに間違えてしまうほど、精巧に造られたケーキタオル「ル・パティシエ」シリーズをはじめ、その商品は常に消費者に、驚きと喜びを与えます。同社の海外展開のこれまでの歩み、その際に受けた行政支援、そして商品開発の流れやモットー、輸出振興の具体的ステップをご紹介いただきました。どの国の研修員も、同社の洗練されたデザイン性や商品開発力、そして戦略的な事業展開に感嘆していました。

国際交流部 コースプランナー 西阪 三友紀

研修概要

研修名
中小企業振興政策(A)
実施期間
2010.9.22(水)、27(月)~10.15(金)
研修参加者
中小企業振興に従事する行政官など8カ国計12名
委託元機関
独立行政法人国際協力機構(JICA)大阪国際センター
お世話になった方々、企業・団体(敬称略、訪問順)
龍谷大学大学院 松岡憲司教授、岡山工芸、長島精工、近畿経済産業局、プレーリードッグ、滋賀県産業支援プラザ、奈良県工業技術センター、市民生活共同組合ならコープ、日本政策金融公庫、中小企業基盤整備機構、中小企業大学校、中小企業診断士 関浦照隆氏、津川製作所、尼崎信用金庫、ゼロ精工
研修のテーマ :  中小企業振興