現地のニーズにあう研修実施にむけて/JICAアフリカ地域研修事前調査(2009年10月)

ガーナ小規模企業局代表のナナさんと対面。(2008年3月、JICA「中小企業振興コース」に参加)

当財団では、JICAの委託を受け、2010年2月より3年間の計画で訪日研修「アフリカ地域 中小零細企業の経営改善に向けた生産性向上」を実施する。アフリカ7カ国(ガーナ、ザンビア、エチオピア、レソト、ナミビア、南ア、ジンバブエ)の行政官を対象に、日本の中小企業支援政策に加え日本企業が培ってきた生産性向上の取組みを紹介する。研修を企画するにあたり、参加国のニーズと現地企業の状況把握を目的として、10月13日から約1週間、JICAの派遣する調査団のメンバーとしてPREX職員2名がガーナへ出張した。

日本が支援するガーナの中小企業振興

兵庫県小野市「播州そろばん」の伝統技術・地場産品による産業振興とその取組みの実態を学びました。

当調査団は、JICA大阪の酒井所長を団長とし、コンサルタントの杉村先生、コース担当としてJICA大阪の黒須職員、実施機関のPREXより、西阪職員と酒井の5名で構成。現地での訪問先等のアレンジは、JICAガーナ事務所がすべて手配くださり、大変効率的に多くの機関を訪問し、意見交換する機会を得た。

当研修はアフリカ7カ国を対象としているが、ガーナを出張先に選んだ最大の理由は、ガーナの研修員割り当て人数が7カ国の中で最大(4名)であることだ。ガーナには、JICAからこれまで長年の支援が行われ、中小企業支援分野においても、複数の先行プロジェクトがある。何よりも、政情が安定しており、アフリカの中では治安もよく、人々も親日的であるのが心強かった。

「生産性向上」の前に必要なテーマ

今回の調査では、日本の経済産業省、中小企業庁、日本商工会議所、日本経団連に相当する機関、企業人向け研修実施機関、縫製企業2社、パームオイル製造組合2社、木材加工(家具製造)業1社を訪問した。

調査で確認できたことは、ガーナが国としても、民間団体としても中小企業支援に力を入れて取り組んでいるということ、支援のための組織は予想以上に充実しているが、中身が十分伴っていないこと、ガーナの中小零細企業と日本のそれとは大きく異なっていること等である。企業の実態については、参団いただいた杉村先生によれば、「ベトナムやタイの15年以上前の状況に似ている」とのことであった。

ごみが床にそのまま捨てられているような現場に、5Sをいきなり適用することは現実的ではなく、「1S」くらいから取り組んでちょうど良い状況であり、生産性向上以前に、企業の経営の基本から、丁寧に紹介する必要性を痛感した。

それでも人々は大人も子供もよく働いており、表情も穏やかで明るく、活力のある印象を受けた。パワフルな起業家も育っており、ゆっくりではあろうが、ガーナには今後発展していくことのできる基盤があるように感じた。

国際交流部 担当課長 酒井 明子

アフリカ地域 研修事前調査(ガーナ)

実施期間
2009.10.13~21
調査団メンバー
JICA大阪酒井所長、黒須職員、サミット・ラボ杉村社長、PREX酒井、西阪