外国人観光客から見た京都の観光振興/JICAメコン地域観光振興研修(2010年3月)
奈良の石舞台をお手製のスケッチブックを使いながら説明下さった ボランティアガイドに感動!

メコン地域には有望な観光地が数多くあります。しかし、未だ知られておらず、手つかずのところもあります。また、観光客を受け入れるためのインフラやサービスなど様々な課題もあります。それらの課題解決にどう取り組めばいいのか、メコン地域が一体となって同地域への周遊観光促進を図るためにどうすればいいのか、参加国や日本の観光振興の事例をもとに、討議を重ねる「メコン地域観光振興」を3週間の日程で実施しました。

講義、施設訪問といった通常の研修スタイルに加えて、今年は研修員だけで京都を訪問し、外国人観光客の目から見た京 都の観光への取組みを見つけ、自国への応用を考えるというコマを設けました。実際の訪問先、交通手段、スケジュールはすべて研修員が事前に調べて実施しました。

事前調査の難しさ

10名の研修員は2グループに分かれ、訪問エリアはどんな観光地かをガイドブックやインターネットで調べ始め、コースリーダーの桂井講師の助けも借りながら、交通手段とおおよその時間を入れた旅行企画を作成しました。京都は英語情報が充実しているとはいえ、外国人があまり訪問しないような神社仏閣やバスの路線図などの情報を得るには限度がありました。

美空ひばり記念館に感動?

翌日、嵐山周辺に出かけたAグループは、愛宕念仏寺を散策し、天竜寺の日本庭園を鑑賞しました。たまたま見つけた美空ひばり記念館で食事をし、竹林をぬけて、トロッコ電車へ。その中で彼らが指摘した点は、英語表記やガイドの少なさでした。主だったところには英文パンフレットもあり看板もありますが、すべてではありません。また、研修員の関心を引いたところとして、美空ひばり記念館があげられます。音楽を聴きながら、懐かしい映像に囲まれて、その人を懐かしむ。バス、電車、トロッコ電車、保津川下りの船と、様々な風景が楽しめることも感心した一つでした。

それに対してBグループは、まず世界遺産の二条城へ。その後西陣織会館で着物ショーを楽しんで、上七軒から北野天満宮を散策。大将軍商店街ではショッピングもできました。彼らから指摘があったのが、同じく英語表記の少なさでした。しかし、二条城にあった自動音声ガイドシステムには感動したようです。絵で明確に表されている立ち入り禁止の標識、建物全体の位置関係が分かる地図、道路標識には行き先までの距離が書かれていることが旅行者には親切だとの話がありました。

観光促進の課題はどこにあるのかを指摘するというミッションの京都観光は、違った目で観光地を見るいい機会となりました。研修中の討議を通じて、メコン地域としての観光行政の進め方やこれからの取り組みを考えることができたのではないでしょうか。

国際交流部・担当課長 三浦 佳子

事業概要

研修名
メコン地域観光振興
実施期間
2010.3.3(水)~19(金)
研修参加者
メコン地域で観光振興を担当する中央または地方政府機関職員10名(カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナム)
委託元機関
独立行政法人国際協力機構(JICA)大阪国際センター
お世話になった方々、企業・団体(敬称略、訪問順)
名古屋外国語大学 桂井講師、甲南女子大学 大倉講師、平城遷都1300年記念事業協会、JTBワールドバケーションズ 西日本販売本部、西遊旅行 大阪営業所、ベトナム航空 大阪支店、国際機関日本アセアンセンター 渕上氏
研修のテーマ :  観光振興