国際交流談義 ベロフ・アンドレイ氏×ナザルマンベトワ・アセーリ氏(2017年7月)

左:ベロフ・アンドレイ氏:1959年現在のロシア サンクトペテルブルグ出身。レニングラード国立大学大学院博士課程修了。
北海道銀行、北海道地域総合研究所などを経て1998年より福井県立大勤務。同大学教授。
右:ナザルマンベトワ・アセーリ氏:キルギスの大学で日本語を専攻。2005年からの日本留学を経て、現在は東京で在日キルギス人協会、在日キルギス商工会議所代表などを務めている。

日本は、中央アジアに、中立的にアプローチできる立場にあるのではないでしょうか。

旧ソ連の国では、日本の戦後の復興とその後の経済発展が有名です。現在の日本や、日本の人々の生活の質の高さへの関心も高いですね。

ソ連時代は「科学的労働組織」という、政府がトップダウンで労働管理し工場や職場で実践するやり方がありました。現在は政府主導のものはなくなりましたから、業務プロセスの改善や生産性向上のためのアプローチ方法として、カイゼンや3Sなどが注目されているのかも知れません。ロシアでもカイゼンについての本はたくさん出版されていて、指導するコンサルタントやその協会も生まれています。

中央アジアから日本には、経済基盤を支えるインフラ整備、資金・技術協力、制度の支援や経営ノウハウ提供さらに対外経済関係面での協力が期待されています。ロシアと中国という大国の間にある中央アジアにとって、日本が関わることで地域が安定することにもつながります。日本には政治的でない関わり方を期待したいですね。

(ベロフ教授)

キルギス人の精神性は日本人とも近いのではないでしょうか。

キルギスは独立後、政権が変わるなど困難な時期が続きました。そんなキルギスにとって、人々が実際に自分の目で見て経験して、キルギス以外の国を知ることはとても大事です。

キルギス人の精神性は日本人とも近いのではないかと思います。ホスピタリティや人間関係・家族関係など似ていると思うところもあります。そんな日本が独自の伝統や文化を上手く活かしながら近代的に転換しているところは、キルギスの参考になると思っています。中央アジアの人々は、本で読んだことが、日本でどのように実践されているのかに関心が高いのです。

日本の皆さんにとっては当たり前過ぎて「どう紹介していいのか分からない」とおっしゃる方が多いのですが、研修員はそこからヒントを得て、ビジネスに活かすことができるのだと思います。キルギスにとってとロシアは歴史的・経済的に、切っても切れない関係にあり、中国は大変積極的です。

でもキルギスでは、日本の 長期的な視点での考え方や手法は ブランド化しているともいえます。キルギスの政府関係者からも、「どうすれば日本がもっと積極的にキルギスに来てくれるか?」とよく聞かれ ますよ。

( ナザルマンベトワさん)