3S活動が人を創る 株式会社タナカテック(2017年7月)

モンゴル/コンサルタント アルタンフヤグさん

3S活動(整理・整頓・掃除)は、誰にでもできる。
しかし、やり続けることは簡単ではありません。

モンゴル日本センターの講師として、またコンサルタントとしてモンゴルの企業に3Sを指導しているアルタンフヤグです。2016年にPREXの研修で、 (株)タナカテックを訪問したときは、「1カ月、学ばせてください」と社長にお願いしました。タナカテックは、3S活動に30年間に亘って取り組んでいて、なぜそんなに長く3Sを続けられたのか、知りたいと思ったのですが、研修では1日しかいられなかったからです。モンゴルには3S活動に関心のある企業が多くあり、研修後はタナカテックで学んだことを、企業に指導しています。活動を通して、社員が自ら考え、自信をつけていっていると実感する場面もあります。

モンゴルには、3S活動を長く継続している企業はまだありません。タナカテックの社長に、モンゴルに来てもらい、モンゴル企業に、どうすれば3Sを長く続けられるのか、その秘訣をぜひ講義してもらいたいです。

モンゴルの企業で取り組んだ3S活動


工場内の表示を説明中の「3S侍」社員

研修当日の出迎え時の挨拶は、モンゴル語でした。

3S活動こそが、会社の財産である人材を育成し、
わが社の根本を作っていると信じています。

タナカテックの田中真輝です。会長の息子であるため、3S活動とは何かを講義してほしいといわれることが多いのですが、正直、よくわかりません。3S活動は人を育てるもの。人の成長が会社の成長ですから、会社にとって継続しなくてはならないもの、ということは確かです。

3S活動に取り組み始めたのは、30年前。当時は、利益が10倍になり、新聞や雑誌の取材も受けました。30年間、経営が、山あり谷ありであるように、3S活動も山あり谷ありでマンネリであることも日常です。でも3S活動は継続しています。

継続の秘訣は、100点を目指さないこと。活動は、10点でも、20点でもいい、全員でなくてもいい、チームの中の1割でも一生懸命に取り組むメンバーがいれば、周りはその人についていきます。もう一つ継続できた理由は、わが社がものを作る会社だからかもしれません。対人の仕事は、完成形が目に見えませんが、ものづくりは完成したものが目に見えます。社員は、一つ一つの仕事を自分の腕で完成させていきます。納期もあるので、時間の無駄をなくし、素材の無駄をなくし、より早く、より効率的に、より良いものづくりができないか、と追求しています。そのため、職員全員が3S活動の必要性を理解していて、結果として続いているのだと思います。

知識、技術、金、モノを正しく生かすのは「人」です。人が成長しなくては、企業も成長しません。わが社にとっては、3S活動は「人」を育てる活動です。3Sそのものが目的ではありません。