近畿地域におけるベトナム進出支援の取り組み/近畿経済産業局 (2014年9月)

近畿経済産業局 通商部 国際事業課 事業推進第一係長

片瀬眞悟

ロンドウックレンタル工場訪問

訪越時。右から3 番目が片瀬氏。

「関西ベトナム経済交流会議」を立ち上げ

日本の中小製造業では、国内市場の縮小、法人税、後継者問題等の課題を抱え、海外進出を志向する企業が増加しています。2012 年に近畿経済産業局が近畿地域の中小製造企業向けに行ったアンケート調査では、今後の情報収集や直接投資について最も関心のある国としてベトナムが挙げられました。また、2011年以降、毎年ベトナムへの投資件数が過去最高を更新しています。
このようにベトナムへの関心が上昇傾向であることを受け、近畿経済産業局が事務局となり、「関西ベトナム経済交流会議」を2012 年7 月に立ち上げました。参加メンバーとして、ジェトロ大阪本部、中小機構近畿本部、関西経済連合会、大阪商工会議所、大阪産業振興機構(IBO)、国際協力機構(JICA 関西)、海外産業人材育成協会(HIDA)、太平洋人材交流センター(PREX)、大阪府、大阪市が集い、各々の持つ施策や情報を持ち寄り進出を支援しています。

大きな柱−産業人材の育成支援

近畿経済産業局においては、2012 年11 月にベトナム商工省と、2013 年4 月にベトナム・ドンナイ省人民委員会(地方政府)と、2014 年6 月にベトナム・ホーチミン市人民委員会と、それぞれ経済協力に関する文書を締結し、裾野産業の育成やビジネス交流を支援していくことを約しています。その中では、産業人材の育成支援も大きな柱として掲げています。
2012 年に近畿経済産業局が行った調査によると、ベトナム進出後の日系企業の課題として、特に現地人材の育成、確保が挙げられています。この一因として、進出した日系企業が求める能力と、ベトナムの大学等教育機関修了生の持つ能力との間にギャップが存在していることが大きいと考えられます。このような構造を解消し、進出した企業により良い投資環境でビジネスを進めて頂くためには、現地人材育成支援を今後一層充実させていくことが必要です。

オール関西として日系企業支援に貢献

 PREX におかれては、独立行政法人国際協力機構(JICA)草の根技術協力事業「ベトナム国ドンナイ省におけるものづくり人材育成事業」を今年度より3年間実施される予定です。
当事業は、優秀な現地人材を育成するため、ベトナムの教育機関・職業訓練機関のカリキュラム改善と指導者の能力向上、更にそれを以て進出企業との関係強化を図るものです。
本事業の対象地域であるドンナイ省は、近畿経済産業局が協力文書を締結した地域であり、中小企業裾野産業集積モデルの形成を目指しています。本事業を軸の一つとして、各機関の取組が一体となりオール関西として日系企業の支援に貢献できればと考えております。