観光をデザインする、それは愛されないとだめだ!/京都嵯峨芸術大学 真板昭夫氏(2013年1月)

真板 昭夫氏

学校法人大覚寺学園 京都嵯峨芸術大学芸術学部 観光デザイン学科 教授

真板昭夫氏ホームページ http://akio-maita.com/

私は、エコツーリズムの調査研究のために、ガラパゴス諸島、フィージー諸島、西表島、南大東島などでさまざまなフィールドワークを行ってきました。エコツーリズムでは、地域資源の保全と地域の活性化のために、その地域の人々が主体者として観光を推進していけるような企画を立案します。外に向かって誇れる「宝探し」から始まり、その宝を「磨く」、「誇る」、「伝える」、産業を「興す」という5段階のステップを国内外の事例を通じて研修員に伝えています。

大学では、「スキルは大学を出てから学べる、だから、シード(種)を学べ」と言っています。社会に出ても、シードさえ持っていたらそのシードは周りの先輩達が育ててくれる。大事なのは、そのシードを持っているかどうかで、心のポケットが少ない人は皆潰れる。不器用でも一生懸命考えている人、人に対する理解力や反応がいい人は伸びる。研修を通じて、彼らがそのシードを一つでも増やしてくれればと考えています。

私は、海外での研究活動も行ってきたものの、中東地域とは無縁でした。中東と言えば、紛争が絶えない地域というイメージしかありませんでしたが、研修員との触れ合いを通じ、古代から引き継がれた歴史・文化・自然などの多くの魅力的な観光資源、そして人々の優しさをあらためて認識することができました。

今後も、日本エコツーリズム協会の高梨洋一郎先生、麗澤大学の成瀬猛先生、PREXと協力し、中東地域の皆さんとの討議を通じ、共に学んでいきたいと考えています。そして何より、一ヶ月という研修期間の中で、自国を愛し、誇り、さらなる発展に向けて一生懸命知恵を絞った彼らのアクションプランが実行されるよう機会があれば現地へ赴き協力したいと考えております。