パレスチナ研修員/パレスチナの未来に光を(2018年7月)

左:林 俊行氏/コースリーダー
ニイカ・エナジー・コンサルタント 代表
右:ラマダン・マリアム氏/パレスチナ北部配電会社

イスラエルからの電力輸入に頼らざるを得ない状況の中、
パレスチナにとって太陽光発電の利用はとても重要です。

2015年から3年間「JICAパレスチナ太陽光発電研修」でコースリーダーを務めた林俊行です。
研修員には、自分を取り巻く環境に関わらず、自分自身の仕事への取り組み方を変えてほしいという思いで「チェンジメーカーを目指してほしい」と伝えました。研修員に、自分で自分の「暗黙知」を豊かにしていくことができる人、また、関係者と“知識創造プロセス”を通じながら、関わる人の「暗黙知」を豊かにしていくことができる人、リーダーシップを持って人を巻き込む力を持った人になってほしいと考えているからです。
パレスチナでは太陽エネルギーは廃棄物発電と共に唯一の自前のエネルギーで、その活用はとても重要です。太陽熱を使う温水器はすでにかなり利用されているので、今後、太陽光発電をいかに利用するかが課題です。ある程度の規模の発電が可能な太陽光発電を設置するには広い土地が必要ですが、ヨルダン川西岸地区で人があまり住んでいないエリアは、イスラエルの管轄下にあり、設置許可を取得することが難しい状況にあります。現実的な太陽光発電の設置方法は日本でよく見かける家屋の上への設置です。このためには配電会社の役割が特に重要で、2016年度にこの研修に参加したマリアムさんは、勤務先である北部配電会社で、太陽光発電設置に関する社内マニュアルを職場の仲間と策定するなど熱心に活動しています。ヨルダンで開催された国際セミナーにも参加したそうです。現在は太陽光発電をより多く導入できるように、電力系統解析プログラムを使った系統解析の体制を自社に持とうと努力しています。