キルギス研修員の学んだこと(2016年6月)
キルギス
マタニティ―服会社 社長
ベケノヴァ エルギザさん

2015 年3 月、日本で研修を受け、いろいろな企業を訪問しました。日本企業で学んだことを報告します。

1点目は、伝統産業(和紙)の「オオウエ」で学んだ「ブランド企画・展開」です。オオウエは経営の困難な時に新しい製品を開発し、会社を維持し、高いレベルに成長させていました。実際に訪問して和紙の製品を見る中で、私は、キルギスでも新しい商品、ライン展開が必要だと考えました。

2 点目は、「製造の最適化」です。日本で見学した製造工場は非常に効率の高い製造を行っていました。また「改善」を取り入れ、売り上げが2倍に増えたという事例も知りました。わが社でも少しずつ「改善」を行っています。コスト削減が効果を上げ、売り上げを伸ばしています。

3 点目は、「スタッフの離職率の低下」です。キルギスで婦人服の製造・販売は競争の厳しい業界です。社員の離職率が高く、私にとっても大きな悩みでした。以前は、少しでも労働条件のいい会社があると、社員はすぐにそこに転職してしまう、という状況でした。日本でいろいろな企業を訪問しましたが、「ジュノビューティー」(美容院チェーン会社)では、どのように社員教育、人材開発をしているかということを学びました。帰国後、わが社では、「ジュノビューティー」の原則を取り入れて、仕事以外で社内のいろいろなイベントを開催しており、この半年間一人も退職していません。

4 点目が「品質管理」です。二つの会社、「パークハイアット東京ホテル」、「関西ホームサービス」を訪問し、サービス品質の向上が我々にとっていかに必要かを知ることができました。私は帰国後、自社の社員に、「品質管理」というのは各社員一人一人の課題であるということを教えました。以前は、社員はただ自分の仕事を黙々とこなしているだけでしたが、今は、一人一人がより責任を持って品質管理に取り組むようになりました。そして社員のモチベーションも上がりましたし、愛社精神というものも生まれました。そして今は、自分たちが作る製品がもっと良くなることを目指しています。

5点目は、「マーケティングの改善」です。女性服、婦人服の市場は、競争の激しい市場です。日本では「モーハウス」という授乳服を作っている企業を訪問しました。この会社は、社会と結びついて、日本市場で非常にユニークな活動をされていました。商品はただの商品ではなく、会社の精神、理念を表現していて、多くの女性に「アクティブな子育てを支援する」というメッセージを発信しています。私はこのモーハウスさんのコンセプトはすばらしいと思いました。私たちの会社でも同じように考えていくと、会社の業績に効果が出てきました。売り上げ増、そして収益率の向上につながっています。

日本という国を訪問し、「人的資源を重視する」点に感銘を受けました。日本は、人的資源を活用して技術大国になりました。私のビジネスの分野でも日本のビジネスモデルから学ぶことが多くありました。わが社の経験はキルギスの人にとっても興味深いもので、今では、大学院などでも私の経験を紹介しています。