キルギスの女性ビジネスマンを増やしたい!授乳服ブランド立ち上げ(2015年12月)
キルギス
エルギザ・ベケノヴァさん
Elgiza Bekenova PE(マタニティー服、子ども服販売) 社長
2014 年度中央アジアビジネス実務研修(B)研修参加者

日曜日も忙しく稼働しているエルギザさんの工房。

国際機関職員、出産、起業への道のり

起業する前は、大学で国際政治を勉強し、国際機関のキルギス事務所で働いていました。しかし、昔から持っていた「服を作ってみたい」という思いを捨てきれず、洋服づくりを始めることにしました。自分自身が2 人の子どもを出産した際に、キルギスには授乳服・妊婦用の服があまりないことに困ったことから、そこにビジネスチャンスがあると思いブランドを立ち上げました。起業する前に、日本センターのビジネスコースのプログラムを見て、ビジネスに必要な知識を得ることができると思い受講しました。訪日研修では工場作り、従業員との関係作り、カイゼンや企業哲学などを学び、自分自身の考え方やビジネスに対する理解も大きく変わりました。

品質を高めるのは全従業員の課題

研修当時の課題は「品質を高める」ということでした。この課題は、オーナーである自分が考えるものだと思っていましたが、日本での研修を通して、製品を作っている従業員の課題でもあることに気がつきました。質が上がれば高く売れる、高く売れると給料も上がるということをスタッフに説明し、品質向上は全従業員の課題であるとみんなが考えるようになりました。以前はスタッフ間の関係やコミュニケーションの面でも課題があり、従業員の定着率は低かったのですが、日本の会社で働く人の考え方、特に従業員同士や経営者と従業員の関係を良くするための取り組みを参考に、家族のような関係を築くなどコミュニケーションを大事にしています。今ではスタッフの定着率も上がっています。

感銘を受けた日本の企業経営

研修で訪問した中では、「モーハウス」(授乳服製造・販売)が特に印象に残っています。服によって女性の社会での働き方や自由さ、社会進出等を支えるというコンセプトに、とても感銘を受けました。帰国後、自社のマーケティングもさらに広くとらえて、洋服を作るだけでなく女性のビジネスマンを増やすことも目指したいと考えるようになりました。また、日本の「オオウエ(和紙の卸売)」という老舗企業を訪問したときは、その歴史の長さにとても驚きました。キルギスは独立して30 年も経っていない若い国であり、オオウエのように何十年も続いている会社はありません。私の会社も、長く続いて歴史ある会社になれればと思います。
研修参加後は、売り上げも増えて、忙しくなり、責任も大きくなりました。将来はキルギスだけでなく、カザフスタンやロシアの市場にも出ていけるブランドにすることを目指しています。