チェンジメーカーが社会を変える(2)/坂本達氏、後藤健太氏(2018年7月)

左:坂本 達 氏/自転車冒険家 株式会社ミキハウス社長室 部長 (シンポジウム 基調講演者)
右:後藤 健太 氏/関西大学 経済学部教授 (シンポジウム コーディネーター)

どんなに細く小さくても、続けることで「つなげる」、「つながる」。

後藤:
僕は、坂本さんの本を読んでいて、ずっと大ファンでした。ミキハウスさんも懐の深い会社です。
坂本さんは、木村皓一社長に信頼されていたのですね。

坂本:
木村社長は、「一人ぐらいそんな奴がおってもええやないか」と、自転車で世界一周する夢を認めてくれました。
今は、家族4人で世界6大陸を自転車で走るチャレンジを応援してくれています。
社長に学んだことは数え切れません。一つは、運や出会いは自分で創って掴まないといけないということです。
入社して間もない頃、社内研修でスキーに行きました。宿泊所でモグラたたきのゲームをしていたとき、
お店の人にお金を手渡さず、台に置いた社員がいました。そしたら社長がすごく叱ったんですね。
人と人がコミュニケーションをとれば、そこで何かを生み出す可能性があるのに、
どうして人と関わらないのだということでした。この時のことはとてもよく覚えています。
仕事をする中では、どれだけ人の力になれるかということをいつも考えています。
朝早く出社し、掃除をすることから始まって、就業時間中に出荷の仕事を手伝うこともありました。
今は人事の仕事をしていて、採用説明会などで他部署の人に助けてもらうことが多いので、
余計にそう思っています。日本人は助けを求めず、自分の力でやろうという尊さがありますが、
「やるだけやった」という前提で、周りに助けを求めるのも目標を達成するために必要なことです。
助けを差し伸べられたら、素直に受けることです。自分一人で、と気負わずに、
人の力を素直に借りることって私も世界一周の経験で学んだことのひとつだと思います。

誰かが何かを起こしていかないと、チェンジは生まれない。

坂本:
大事なのは、「続ける、つなげる、つながる」です。新しいことにチャレンジするときは、
エネルギーが集まるので結構できるんですが、社会や自分を取り巻く会社や家庭の環境が変わる中で、
続けていくことはとても難しいです。それでもどんなに小さいことでも続けていくことが大事で、
それが信頼につながり、次につながっていくと思います。
そして、続けていくモチベーションを維持するのは「行動すること」ですね。

後藤:
チェンジメーカーの秘訣は、独自性を出す、強みを高めるということだけでなく、まわりの支援を
受けながら、活動を続ける「接続力」にあるということを強く思いました。
これは、シンポジウムでお話しいただいた坂本さんと、3名のパネリストの方に共通するチカラでした。
ガンジーの言葉にあります。
「Be the change that you wish to see in the world!」
世の中いろいろな問題があるのですが、それに不満を持って文句を言うのではなく、
あなたがチェンジになりなさい。誰かが何かを起こしていかないと、チェンジは生まれないということです。
今、日本にはチェンジを受け止める土壌があると思います。
やりようによっては、チェンジを引き起こせる人に私たち誰もがなれるということです!